軽部学長のきらっとひらめきコラム

東京工科大学 HOME> 大山学長のホッとブレイク> [2012年度]第10回「学生がスタッフとして参加する、小学生対象の体験イベント。 子供たちに“教える”ことで、学生たちが養える能力とは。その他、いま話題の「理工系女子」に企業が求める能力とは。」

[2012年度]第10回「学生がスタッフとして参加する、小学生対象の体験イベント。 子供たちに“教える”ことで、学生たちが養える能力とは。その他、いま話題の「理工系女子」に企業が求める能力とは。」

2013年2月8日掲出

皆さん、こんにちは。今回は、まだ、このコラムで取り上げていない、さまざまなイベントや活動を通して本学の教育で養える能力をご紹介します。はじめに、本学が活発に行っている小学生から高校生までを対象にした各学部主催の体験イベントの話題からお話します。

本学では毎年、各学部主催で、小学生から高校生までを対象にしたさまざまなイベントを行っています。たとえば、夏休み中の小学生を対象にした、メディア学部の「ゲーム作り教室」や、デザイン学部の「水族館でペンギンの模型を作るワークショップ“beeプロジェクト”」など。これらのイベントでは、学生スタッフがイベントの企画や教材開発に携わり、当日は子供たちにアドバイスしながら一緒に作るという活動を行っています。

このようなイベントを積極的に行う目的は、もちろん社会貢献活動として、子供たちに各学部の学びを体験してほしいということがあります。一方、スタッフとして参加する学生たちには、人に“教える”ことは自分が“学ぶ”ことなのだと実感してほしいという、私たち教員の願いもあるのです。

私たち教員は、1回の講義に5時間くらいの調査や資料づくりなどの準備を要します。人に何かを教えようと思ったら、膨大な知識を集積して、理解して、どのようにしたら原理原則を相手に分かりやすく説明できるか考えるなど、十分な準備が必要不可欠なのです。
しかし、学生たちが小学生・中学生・高校生に教えようと思ったら、まだ本人たちの知識が定着していませんから、まず自分が勉強して、理解しないと説明ができませんよね。教科書を読んで聞かせるだけでは、質問されても答えられません。

今後は、本学とかねてからボランティア活動などで提携している八王子市に協力をお願いして、市内の小学校・中学校・高等学校で、本学の学びを体験できる機会をもっと設けさせてもらいたいと考えています。

学生たちは、教えることで、質問を受けたり、それに答えたりと子供たちとの間でコミュニケーションが成り立ちます。また、分かりやすく説明することはプレゼンテーション能力につながるのです。そして何より、このようなイベントを通じて、自分は社会にどういう形で貢献できるのかということを学ぶことができます。学生たちが社会人として成長するきっかけのひとつが、子供たちに“教える”ことなのだと思います。

このような活動を通して、社会人として必要な能力を養ってきたわけですが、さらに、いま企業が求める能力としては、「理工系女子」の発想力があげられます。

いま、日本国内の内需をみると高齢者からの需要の割合が高くなっていますよね。高齢者のニーズを考えた商品として、使いやすさ、安全性など細かいところに気を配った商品・サービスの開発が求められています。このような場合、女性のアイデアがかなり活かされてくると思います。もちろん、デザインや使いやすさにこだわる女性向けの商品開発にも、女性技術者のアイデアは必要です。

さらに、現在ソーシャルネットワークの発達で、インターネット上での買い物がとても便利になっています。家にいながら買い物を楽しむ高齢者や女性も増えていますから、ネットワークを利用したビジネスでもアイデア次第で、大きな成果が得られますよね。