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[2018年度] 第2回「“Society5.0”と本学のICT教育について(2)」

2018年6月11日掲出

 皆さん、こんにちは。学長の軽部です。 今日は前回、触れた「Society5.0」について、少し解説したいと思います。

 「Society5.0」とは内閣府の「第五期科学技術基本計画」において、日本が目指すべき未来社会として掲げられたもので、現実空間(フィジカル空間)と仮想空間(サイバー空間)をより融合させて、経済的な発展と社会的な課題の解決を両立する社会を実現しようという目標のことです。
 簡単に説明すると、「Society1.0」は狩猟社会を指します。自分たちで動物を捕まえたり、木の実などを採って食べたりしていた社会です。「Society2.0」は、いわゆる農耕です。家畜を飼ったり畑を耕したりして、定期的に作物を得る社会ですね。そして、「Society3.0」は工業社会。イギリスで産業革命が起こり、それが世界中に伝播して工業化された社会のことです。「Society4.0」は、情報化社会を指します。急速にコンピュータが発達して、個人がコンピュータを持つようになり、さらにはアメリカが軍事用に開発していたインターネットを開放したことで、世界中の人たちがネットでつながるようになりました。
 ただ、この情報化社会では、情報が便利に使えるようになった一方で、課題も増えてきました。例えば、デジタルデバイド(情報格差)と言われるように、コンピュータを使って情報を得られる人がいる一方で、コンピュータを買えない人、使えない人たちは全く情報を得られず、人ないし地域間での格差が広がるという問題があります。また、先進国では少子高齢化が進み、発展途上国では人口急増が問題になっていますし、それに伴うエネルギー問題、食料問題も顕在化してきました。

 他方、IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)、ロボット、ビッグデータなど、社会を変えるような新しい技術が発展している状況でもあります。そこで国は、これらの先端技術を産業や生活に取り入れ、それによって生まれるビジネスや技術を活用することで、国内や世界の多様な課題の解決と経済発展を両立する「Society5.0」を目指そうというのです。
 例えば、IoTやAIを使えば、エネルギー使用の効率化や省エネが図れますし、自動運転車を高齢者が多く住む過疎地域の移動手段にすることもできます。また、農業をAIやロボットに任せられれば、高齢者でも収入を得られるようになるでしょう。このように、エネルギー問題、環境問題、格差問題、高齢化問題など、さまざまな課題を「Society5.0」の実現で解決できるのではないかということです。当然、実際に解決できるかどうかはわかりません。ですが「Society5.0」の実現には、ICTが不可欠だということは明確です。そして、本学はそのICT教育ができる、オンリーワンの大学なのです。