東京工科大学、カーネギーメロン大学と共同で片柳コンピュータ科学賞を創設

東京発−東京工科大学は、カーネギーメロン大学(米国・ピッツバーグ)と共同で片柳コンピュータ科学賞を創設した。同賞は、東京工科大学等の技術教育機関を設立した熱心な教育家であり、学校法人片柳学園の理事長でもある片柳鴻氏の資金提供により授与されるものである。
賞は、片柳優秀研究賞と片柳新進リーダーシップ賞の2つから構成され、毎年1名ずつに授与される。前者は、すでに持続的に優れた業績を有すると認められた、実績のある研究者が、また後者は、新進の卓越した研究者が、それぞれ対象となる。副賞として、前者には2万ドル(約240万円)、後者には1万ドル(約120万円)の賞金が授与される。受賞者は、両大学の選考委員が推薦し選考した結果決定される。
第1回片柳優秀研究賞受賞者には、カリフォルニア大学バークレー校コンピュータ学科のデービッド・A・パターソン(David A. Patterson)教授、片柳新進リーダーシップ賞受賞者には東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻の五十嵐健夫助教授が選ばれた。

パターソン氏は、処理装置、記憶装置、メモリ・システムそしてシステム管理等コンピュータ・システム設計のすべての面にわたる優れた研究者である。RISC マイクロプロセッサおよびRAIDファイル・システムを含む氏の研究業績の多くは、それぞれ、数十億ドル規模の産業へと発展した。プロジェクト指向という氏の研究スタイルは、大学を中心とする多くのコンピュータ科学者の手本となっている。 3月13日の記念講演会報告はこちらから。

五十嵐氏は、単純なグラフィカル・インタフェースにより複雑なアニメーション・オブジェクトを創り出すことができる独創的な手法を開発したことにより、コンピュータ・グラフィクス研究者の間で大きな注目を集めている。氏の業績は、将来アニメ制作が、人間の直感により近い感覚で容易に行えるようになることを示唆している。3月13日の記念講演会報告はこちらから。
パターソン氏は、3月13日に東京工科大学(蒲田キャンパス)五十嵐氏は、3月12日に東京工科大学(八王子キャンパス)、さらに3月20日および22日にカーネギーメロン大学(米国)で行われる授賞式で片柳賞記念講演を行う予定である。
片柳学園理事長 片柳鴻

片柳科学賞の創設者として、このたび、最初の賞が2名の卓越した研究者に授与されることに、ことさらに喜びの念を深くしております。私ごとになりますが、日本のコンピュータ教育の草分け的存在として、過去60年の間、我が国のコンピュータ産業および学界の発展に人生を捧げ、東京工科大学などの教育機関を設立し、育ててまいりました。一方、世界におけるコンピュータ研究および教育のリーダとして、カーネギーメロン大学がつとに有名ですが、当学は2001年以来、同大学と共同関係を築いてまいりました。このような背景のもと、コンピュータ科学技術のさらなる進歩に貢献したいという私の真摯な願いの表明として、カーネギーメロン大学と共同で片柳科学賞を創設した次第です。この賞が将来とも、この重要なフィールドにおける研究活動の発展にいささかでも役にたてるよう、願ってやみません。
東京工科大学学長 相磯秀夫

カーネギーメロン大学と東京工科大学の片柳賞選考委員会には、片柳賞の顕彰議定に沿って、国際的に評価の高いすばらしい研究者を二人選んでいただき感謝しています。
多年にわたり情報技術の研究に携わり、優れた業績を挙げ、学術の進歩のみならず産業界の発展のために顕著な貢献をされたDavid A. Patterson博士と将来の研究リーダーとして有望な若手研究者に Takeo Igarashi博士を選ばれたことは、片柳賞の価値と権威を裏付けるものであると考えます。今日この誇りと喜びを皆様と共にでき、嬉しく思います。
カーネギーメロン大学学長 ジャレッド・L・コホン(Jared L.Cohon,President )
この度第1回の片柳コンピュータ科学賞が、コンピュータ科学に幅広く影響を及ぼした2人の研究者に贈られることとなりました。ともに、私たちの生活や仕事の多くの局面に応用されている研究です。カーネギーメロン大学は、この科学賞の創設にあたって資金を提供された片柳理事長に感謝しかつ理事長の先見性に敬意を表するとともに、このような優れた業績を讃える喜びを東京工科大学と分かち合いたいと思います。今後片柳コンピュータ科学賞が、この分野での世界的権威を有する賞となることを期待しております。
カーネギーメロン大学コンピュータ科学学部長ランドール・E・ブライアント(Randal E. Bryant,Dean)
この度、コンピュータ科学の優れた業績に対して片柳科学賞を授与することは喜びにたえません。この賞はまた、当学と東京工科大学とを結びつけると同時に、片柳鴻氏の今までの貢献に敬意を表するものでもあります。選考委員会では、世界中のコンピュータ研究者を選考対象として考慮しました。この度、第1回の受賞者となられた方々に心からの賛辞を贈りたいと思います。
■東京工科大学について
学校法人片柳学園は、1947年にスタートし、3つの専門学校と1つ大学を傘下にもっている。
4校合計の学生数は、約2万人である。
東京工科大学は、学校法人片柳学園の運営する大学で、1986年に東京都八王子市に開校した。
未来ニーズを先取りする形で、先進的な科目をメディア、バイオニクスおよびコンピュータ・サイエンスの3学部に編成して提供している。緑に恵まれた36ヘクタール(90エーカー)という広大なキャンパスは、最先端の実験棟や研究施設が建ち並び、「理想的教育のための理想的環境」を実践している大学である。
■カーネギーメロン大学について
カーネギーメロン大学は、一般工学、コンピュータ科学、ロボティクス、ビジネス、公共政策、芸術および人文科学という広範囲の学問を総合的に扱う、独自な特徴を有する私立の大学である。現実界の問題に対するソリューションを案出し実現するという実践面、および学際的協同活動並びに革新に重点を置いた教育で知られ、学部・大学院合わせて1万人を超える学生を擁する。教師数に対する学生数の比率が小さく、学生と教授の間には緊密な関係が育まれている。キャンパスは144エーカー(58ヘクタール)の広さを有する。技術系学科が中心ではあるが、同学はまた、芸術学部の優れた教育課程でも世界的に知られ、この分野でも有数な研究大学の一つに数えられる。
カーネギーメロン大学の詳細情報 http://www.cmu.edu/
■本件のお問合せ先
カーネギーメロン大学: Anne Watzman +1 412 268 3830
Byron Spice +1 412 268 9068
東京工科大学: 宮腰和夫 042-637-2111 (EXT)2020
E-mail:pr at so.teu.ac.jp (広報課)
■片柳コンピュータ賞の各種リンク
カーネギーメロン大学のプレスリリース
http://www.cmu.edu/news/archive/2007/February/feb14_katayanagi.shtml
カーネギーメロン大学コンピュータサイエンス学部片柳コンピュータ科学賞独自サイト
http://www.cs.cmu.edu/~katayanagi/


