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[学長メッセージ]第3回「あと10年でなくなる仕事①―オックスフォード大学オズボーン准教授の話」

2015年7月10日掲出

 こんにちは、学長の軽部です。突然ですが、皆さんは、将来どんな職業につきたいと思っていますか? その職業が10年後、どうなっているかを考えたことはありますか? というわけで今回は、一昨年、全世界で話題騒然となった職業に関する興味深い話を取り上げたいと思います。

 英国のオックスフォード大学で人工知能などの研究を手がけているマイケル・A・オズボーン先生の発表によると、今ある702業種のうち、10~20年後にコンピュータ技術に取って代わられる可能性があるものは、47%にも及ぶそうです。つまり、約半数の職業が機械化される可能性が高いというのです。その背景には人工知能の発達、ロボットの発達、そしてセンサ技術の発展があります。こういうものによって、今ある職業がなくなっていくだろうということが昨年、発表され、大きな話題を呼びました。

 では、どんな職業がなくなるのかというと、例えばサービス業では、レストランや娯楽施設の案内係、レジ係、ホテルの受付係が挙げられています。接客や受付は、ロボットが行うという時代が来るのかもしれませんね。現にタブレット端末で注文するレストランだって今、すでにあるわけですから。
 また、医療分野も随分と変わるかもしれません。現在でもインターネットで診療予約をしてから行く病院はありますが、それが当たり前になるうえ、病気の診断もコンピュータが大量のデータを使って行うようになるかもしれません。人工知能を使えば、血液分析の結果からいろいろな診断ができるでしょうし、どんな薬を出すかという判断もできるようになるでしょう。そうなれば、今のように、たくさんの人が長時間、待合室で待たされることもなくなるかもしれません。
 ひょっとすると、われわれ教員すら不要になるかもしれません。無料でオンライン講義が受けられる「MOOC」(日本では「JMOOC」)のように、学生はe-ラーニングで授業を受けて、学校にはディスカッションをしにくればよいというふうになれば、教員はそんなにはたくさんはいらないという時代が来るかもしれないのです。

 そんなふうに考えていくと、身の周りにある身近な仕事がなくなる可能性は、結構ありますよね。このまま自動車の自動運転が発展していけば、いずれはタクシーやバス、トラックの運転手は必要なくなります。人の乗り降りもセンサで感知し、事故を起こしにくいうえに、渋滞も減るんじゃないかと想像できます。また、流通で荷物の仕分けをする仕事も、ロボットがするようになれば、仕事としてはなくなってしまうでしょう。ですから、どんな仕事が将来、残っているのかをよくよく考えておかなければなりません。

 では、そんな未来の社会に対して、大学では何を学び、どんな力を身につけたらよいのでしょうか? 次号では、そのことに触れたいと思います。