軽部学長のきらっとひらめきコラム

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[2011年度]第7回「軽部学長が伝授!人を惹きつける、プレゼンテーション術・コミュニケーション術」

皆さん、こんにちは。今回は、プレゼンテーション力・コミュニケーション力が身に付く本学の授業についてお話します。さらに、私の講演術もご紹介します!

本学のカリキュラムでは、就職に必要な能力を、1年生のうちからトレーニングします。「学習技法」という授業において、自ら問題点を発見し、解決策を考え、発表する「プロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)」を行っています。 学生が問題点を見つけられない場合、教員が、問題を投げかけることもあります。1年生のうちから全員が、プレゼンテーション力・コミュニケーション力に加え、発想力や問題解決力も鍛えていきます。

今回は、私が長年の経験から培った、プレゼンテーション術・コミュニケーション術もご紹介しましょう。

私は、全国各地で、「独創人間のすすめ」というテーマで講演してきました。受講者は企業の経営者が多いのですが、その方々に向けて、冒頭で必ず「発想を変えよう!」と言います。そして、ボールペンを一本取り出し、「これは普通、紙などの上に字を書くときに使いますが、宇宙に行くと書けなくなるんですよ。」と続けます。
すると、皆さん、不思議な顔をしますから、「壁に紙を貼って、下から上に書いたとき、書けなくなった経験はないですか?」と聞くと、思い出したように、「あるある」と。でも、どうしてそうなるかは分からないみたい。

そこで、私は、皆さんの知っている、ニュートンの万有引力の話をします。「このボールペンで字が書けるのは万有引力の法則に従っているからなんです。
ですから、下には書けるけど、上には書けないんですよ。」って。

そして、ここで宇宙の話。「宇宙では重力がないから、ペン先を下に向けてもインクが出ないんです。でも、宇宙船内で、ペンを使って何か書いている映像って見たことありますよね。これは、“宇宙ペン”、宇宙で使えるペンです。これを1本発明しただけで、大変な利益ですよ。」と言う頃には、皆さんすっかり私の話に夢中。
身近なことだけど、意外と知らないことというのは、人の関心をひきますから、冒頭に持ってくるのも一つのワザですよね。これが“伝える・惹きつける”私のプレゼンテーション術・コミュニケーション術です。

さらに言うと、先程お話した宇宙ペンの発明は、発想力と問題解決力を活かしたものなんです。発想を変えれば、「今できないこと」=「問題」を発見し、さまざまな考えを巡らすことで、解決や発明に結びつけることができます。皆さんも、「発想を変える」ことで宇宙で役立つ発明ができるかもしれませんね。

2011年11月11日掲出