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[2015年度]第11回「東京工科大学の掲げる3つのポリシーと“実学主義”」

2016年3月11日掲出

 皆さん、こんにちは。このコラムもとうとう最終回となりました。そこで今日は、東京工科大学の掲げる3つのポリシーと実学主義について、改めてお話ししたいと思います。

本学は開学以来、「生活の質の向上と技術の発展に貢献する人材を育成する」という基本理念を掲げています。その基本理念を実現する具体的な方針として示したものが、「アドミッションポリシー(入学者受入の方針)」「カリキュラムポリシー(教育課程編成・実施の方針)」「ディプロマポリシー(学位授与の方針)」の3つのポリシーです。

「アドミッションポリシー」では、大きく2つのことを掲げています。ひとつは「各専門分野の学修と研究に強い意欲を持って挑み、自己成長をして自分の夢の実現をめざす人」。これは、いわゆる専門的な知識や技術を身に付ける能力形成について語ったもので、具体的には、コミュニケーション能力、論理的な思考能力、分析・評価能力、問題解決力を培うことを示しています。
もうひとつが「国際的な教養と豊かな人間性を育み、高い倫理性と創造性を持ち、持続可能な社会に貢献する人」です。これは、いわゆる人間形成のことです。つまり東京工科大学では、“能力形成”と“人間形成”の2つを身に付けたい人の入学を受け入れ、かつそれらを軸に教育を実施していくということを謳っています。

そして、この「アドミッションポリシー」を基盤につくられているのが、「カリキュラムポリシー」です。“能力形成”と“人間形成”を実現するため、国際的な教養を養う教養科目・基礎教育科目、専門的な知識を身に付ける専門基礎や専門科目をカリキュラム編成に反映しています。

「ディプロマポリシー」は、どういう学生に学位を授与するかを示したものです。ここでは必要な単位を修得して、国際的な教養と専門的な知識・技術を身に付けたうえで、コミュニケーション能力、論理的な思考力、分析・評価能力、問題解決力を身に付けたときに、学位を授与するという基準を打ちたてています。

 では、なぜ本学で、これら3つのポリシーを軸とした教育に力を入れているのかというと、東京工科大学の存在意義は、これからの社会の中で役立つ人材を育てることだからです。そしてそれこそが、本学が開学以来、掲げ続けている“実学主義”なのです。“実学主義”というのは、実学の知識や技術を学ぶことではなくて、時代や社会、技術が変わったとしても対応できる能力を身に付けることです。よく勘違いされがちですが、今、企業で行われている実務を学ぶということではありません。そうではなく、どんな時代にも適応できる、柔軟性のある人を育てていくという意味なのです。
そのためには、国際的な教養と専門の基礎が欠かせません。最先端の技術は次々に変わりますが、その根底にある原理原則は変わりません。だからこそ、専門の基礎をしっかり学べば、技術が変化しても社会が変わっても、時代について行くことができるのです。

これで今年度の私のコラムは終わりです。皆さん、ご愛読をありがとうございました。4月からはそれぞれの道が待っていると思いますが、ぜひ自分の夢の実現に向かって、未来を切り拓いていってください。東京工科大学は、そんな学生を常に全力で応援する大学です。