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[2018年度] 第10回「これからの日本の大学生に必要なこと ―独創性を育むには?」

2019年2月27日掲出

 皆さん、こんにちは。今日は、これからの日本の大学生にとって必要なこととは何かというテーマでお話ししましょう。

 前回お話ししたように、これから皆さんが生きるのは、人生100年時代です。そんな時代を迎えるにあたって、これからの大学生にはどんな力が必要なのかというと、私は独創性だと考えます。
 私は、これまで独創性に関する本を何冊も書いてきました。どうしたら独創的な人間になれるのかということを記してきたのです。その基本は、人と違うことを考える、人と違うアイデアを出すということです。
 人と違うアイデアを出すことは、それほど難しくはないんですよ。要は、アイデアの出し癖がつくかどうかです。結局、人間の脳は使うほどに進化しますし、他の人のしたことがないことを探すのは、簡単なことからでもできます。例えば、ボールペン。それで字を書くということは、すでに誰もが知っていることです。ところがそのボールペンでカラオケをしたいから、カラオケのマイクにできないかと思いつく。それは、まったく新しいアイデアですよね。いつでもどこでも歌えるボールペン型マイク。
 ある用途で作られたモノでも、別の用途で使うとなると、まだ世の中にないモノだというわけです。そう考えれば、独創とは何かがわかりますよね。そういう視点で、日頃からアイデアを考える習慣をつければ、アイデアは自然と出てきます。
 アメリカで起業家が成功しているのは、誰もしたことがないことに挑戦したからです。MicrosoftもAppleもFacebookもUberも、人がしていないことに目を付けたから、世界で利用されているわけです。そんなふうに新しいこと、人が考えていないことをアイデアとしてどんどん出すと、色々なビジネスが生まれてくるのではないかと思います。

 そういう力を本学の学生にも付けてもらいたいと、今、各学部に独創塾のようなものをつくれないかとお願いしているところです。人とは違うアイデアを出すための塾のようなものをつくって、独創とは何かということを考えたり実践したりする場にできないかと。良いアイデアを出した学生を表彰すれば、学生も張り切って取り組んでくれるのではないかと考えています。