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2017年工学部長メッセージ

2017年1月13日掲出

「新しい工学を学び、未来のものづくりを探求しましょう」大山 恭弘

工学部長 大山 恭弘

 こんにちは。あたらしい工学部も3年目に入ります。

 工学は「ものづくり」のための学問です。これまでの工学は、便利なものをつくる、高機能なものをつくる、速くたくさん安くつくる、ということを追求してきました。その結果、社会は大きく発展し、暮らしはたいへんに豊かになりました。その一方で、資源枯渇問題、地球温暖化問題、環境汚染問題、格差問題など多くの問題も起きてしまったことも事実です。これからの工学は、10年後、20年後、100年後という未来を見据えて、持続可能な社会をつくるための工学でなければなりません。東京工科大学の工学部は、機械工学科、電気電子工学科、応用化学科の3つの学科で、このような新しい工学、つまり社会が持続可能で豊かになるためのサステイナブル工学を研究しています。

 「環境(Planet):資源・エネルギー・生態系を構成する地球システム」、「産業(Prosperity):経済・産業・技術からなる社会システム」、「人間(People):ライフスタイルや福祉・健康に関わる人間システム」という3つの要素が調和を保ちながら健全な形で自立的発展を遂げる社会を「持続可能な社会」と呼びます。つまり、持続可能な社会というのは、3つの要素を共存させた総合的な社会のことです。産業や経済の発展のために貴重な自然を犠牲にしてはなりませんが、一方で、あまりにも自然保護だけにとらわれて産業や経済が衰退したり、生活に不便や苦痛が生じたりしないように配慮することも重要なのです。この3つは頭文字をとって「3つのP」と言われる重要な要素です。サステイナブル工学と、工学技術の研究や開発において「3つのP」を適切に考慮することによって持続可能な社会を実現するものです。例えば、「環境」に対しては、エネルギー(再生可能エネルギーの開発や総エネルギー消費を最小にするしくみの開発)や資源問題、自然保護問題の克服、「人間」に対しては、安心・安全や利便性、高機能・高品質を提供する技術・製品・サービスの開発と普及による生活基盤と満足度の向上、「産業」に対しては、社会の安定と経済の活性化を通じて発展しつづけるための社会経済性問題の解決などが考えられます。

 東京工科大学の工学部では、機械工学科、電気電子工学科、応用化学科でそれぞれの専門知識をしっかりと身に付けたうえで、各分野の知識を総動員し、各分野の技術を合わせた、持続可能な豊かな社会のためのものづくりの技術を学修・研究できます。

 また、このような社会全体を考慮するサステイナブル工学の学修は学内だけでなく、広く現場の状況も把握することが重要です。このために工学部では、約8週間の就業体験を含むコーオプ教育を必修で行っています。これは学内で学んだ理論や技術が実際の仕事とどんな関連性があるかを確かめるとともに、学内では学べないことを体験し学内での学修に反映させるとともに、卒業後に社会人として生きていくための人間力を身につける教育でもあります。この後期には第1期生の機械工学科の学生が約8週間のコーオプ実習という就業体験を行いました。有給なので、社員と同等に扱われ働きがいがある一方で、自分の作業に対して責任感も必要となります。楽しいこと辛いことなどたくさんのことを体験して学生諸君は確実に成長しています。

 急速に発展している工学技術においては「これをすれば正解」という単一の答えがあるものはありません。未解決の問題に積極的にチャレンジする皆さんと、新しい技術分野を一緒に開拓していけることを楽しみにしています。