東京工科大学 前年度(2023年度)入試の傾向と対策【化学】
出題傾向
出題形式
すべての日程で大問数は3題に統一されているが,各大問は中問に分けられていることが多い。解答数は36~53で,日程によってばらつきが見られる。出題形式は空欄補充形式で,語句・記号・数値・文字・化学式などを解答群から選ぶマークシート方式になっている。
出題内容
大問3題のうち,理論化学2題と有機化合物もしくは高分子化合物が1題という構成が多い。無機物質についての出題は少ないが,日程によっては大問で出題されているので注意が必要である。理論化学では様々な分野から出題されている。計算が煩雑なものも見られるので,後述する難度の高い問題と同様,試験時間を意識しながら取り組むことが必要である。
有機化学・高分子化学も理論化学と同様に幅広く出題されている。特に,対策が遅れがちな高分子化合物も大問で出題されることがあるので注意が必要である。また,有機化合物や高分子化合物を用いた計算問題も出題されている。苦手な受験生が多いところなので,しっかりと基礎的な化合物の構造,反応を抑えたうえで学習をしておきたい。
難易度
ほとんどが基礎~標準レベルだが,一部に難度の高い問題が出題されることがあるので注意が必要である。特に,1が難しいときは,試験時間などのことも考慮して2などから解くように心がけることが肝要である。
学習対策
まずは教科書をマスターする
東京工科大学の入試問題は,基本的な知識や計算能力を試す問題と,思考力や考察力を試す問題がバランスよく配置されている。そのため,まずは教科書や資料集を用いて,基本原理や現象を正しく理解することが最も重要である。単に語句を覚えるだけではなく,なぜそのような現象が起こるかもあわせて理解していくように心掛けるとよい。また,計算問題に関しても,単に公式にあてはめて終わりにするのではなく,法則の意味をきちんと考えるようにするとよい。
演習を積み重ねる
教科書の基本事項を一通りおさえたら,教科書傍用問題集や市販の問題集を使って,アウトプットを繰り返そう。間違えた問題に関しては教科書や資料集に立ち返り,もう一度確認して知識の修正を行うことが大事である。そして,同じ問題を完璧に解けるようになるまで繰り返した後は,別の問題集の似たような問題を解いてみることで実力向上に努めるとよい。
過去問による演習
東京工科大学の出題形式に慣れるためにも過去問演習は欠かせない。特に,東京工科大学では受験生の対策が遅れがちな高分子の出題が見られるため,過去問演習は必須である。入試の直前には過去の入試問題を,きちんと時間を決めて解いてみることを忘れないようにしよう。出題形式に慣れることはもちろん,入試本番ではどのような順番で解いていくか戦略を立てるためにも,過去の入試問題の演習は欠かせない。
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