軽部学長のきらっとひらめきコラム

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[2016年度]第11回 「なぜ?」という好奇心を持って、つねに知識を求めて行こう

2017年3月10日掲出

 皆さん、こんにちは。本コラムもいよいよ最終回。そこで今回は私自身の仕事について、ほんの少し紹介してみたいと思います。

 私立大学の学長というのは、大学で教学にリーダーシップを発揮するのが仕事です。そのため人事や教務といった大学の業務に関する指示をしなければなりません。ですから私の日々は、人事会議や事務方のスタッフとの打ち合わせなどに追われています。
 また私は基本的に「いい教育をするには、いい先生を揃えなければいけない」という考え方。ですから特に人事を大切にしていて、すべての先生の人事の会議に出席しています。

 ですから平日は会議やミーティングなどで忙しいのが日常。夜、家へ帰ってからも雑誌や新聞などに目を通しつつ、教育に関するいろいろな情報収集をしています。
 たとえば好きな映画のDVDを見るときなども、「どんな言い方をしているのかな?」というように会話を聞いて英語の勉強としてみているんです。だからよく妻には「何度も同じ映画をみてよく飽きないね」と言われてしまうんですけれどね。
 忙しい中でも、ちょっとした空き時間に本や雑誌を読んだり、いろいろな問題を考えたりしている。だからぼーっとしている時間はありません。それは目が回るほど忙しかった研究者時代の名残りでもありますが、もうひとつ、私は好奇心がものすごく旺盛だからだと思います。

 たとえばふと、目の前のお茶はなぜ緑色なんだろう、と思ったとします。緑色の要素は何かと調べれば、それが葉緑素だということがわかる。さらに、なぜお茶を飲むと健康にいいといわれるのか?と新たな疑問がわけば、その理由がお茶に含まれるカテキンという物質に殺菌作用があるからで、風邪をひいたらお茶でうがいをするといいらしい、と目の前のお茶ひとつとっても、どんどんいろんなことがわかっていく。それが好奇心です。
 好奇心がある人はそうやって次から次へと知識を求めていきます。さらにカテキンってどんな構造なのか、どれくらいの量がお茶に入っているのか、紅茶にも入っているのか、と知りたいことがどんどん広がっていく。それには特別な何かが必要なのではなく、単に「なぜ?」と思うだけです。ありきたりの説明に満足せず、「なぜ?」と思ったことを自分で調べていくマインドを持つだけで、好奇心というのはどんどん高まっていくものです。
 好奇心は探究心でもあります。好奇心を持って、つねに知識を求めていけば、人生はいきいきと楽しいものになると思います。

 さて、これで今年度の私のコラムも最終回です。1年間のおつきあい、ありがとうございました。4月には、好奇心いっぱいの皆さんとキャンパスでお会いできるのを楽しみにしています!