大山学長のホッとブレイク

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第1回「ピンチはチャンス! この逆境をICTによる新しい学びを構築する好機と捉えよう」

2020年6月26日掲出

皆さん、はじめまして。この春から東京工科大学の学長となった大山恭弘です。これから1年間、このコラムを通じて本学の最新情報や教育の取り組み、よもやま話などを発信していきますので、どうぞお付き合いください。

まずは自己紹介をかねて、私のこれまでの歩みを簡単にお話ししましょう。私は田んぼが広がる埼玉県の田舎で育ちました。実家は小売りの酒店で、お客さんの出入りが多く、子どもの頃から挨拶をしたり配達を手伝ったりすることが当たり前の環境でした。その影響なのか、今でもいろいろな年齢の人と接することは当たり前のことと思っています。 父の仕事の都合で小学5年生の頃に所沢市へ引っ越し、そこで3年ほど過ごしました。当時の所沢は私の生まれた田舎とは全く違う都心の新興住宅地。そこで受けた刺激と、幼い頃からラジオづくりなどの工作が好きだったことから大学では工学部に進学しました。 大学4年生の卒業研究として取り組んだのは、ラジコンヘリコプターをコンピュータで飛ばすということです。1年間、思い切り研究して就職するつもりでしたが、やればやるほど分からないことが増え、結局、研究に夢中になって大学院へ進んだのですから、人生はわからないものです。ちなみに、当時の技術ではラジコンヘリコプターを飛ばすことはできませんでしたが、今から思うとドローンと同じことがしたかったんですよね。ですからドローンが登場したときは、当時の研究仲間たちと悔しがりました(笑)。

その後の話は次回にするとして、ドローンが実現したのは時代とともにコンピュータ技術が発達したからだと言えます。今、新型コロナウイルスの影響で、皆さんも大学も社会も、生活や学び、仕事の新しいスタイルを模索することになりましたが、そこにはやはりICTが欠かせません。本学でも5月20日からオンラインによる遠隔授業が始まりました。本学では全学生がノートパソコン必携であることや、5年ほど前から導入していたMoodleというラーニングマネジメントシステムが定着していたこともあって、比較的スムーズにスタートできたと思います。また、学生さんのネット環境の整備や、学修・生活支援などのために、全学生さんに学修支援費5万円を後期授業料より減額という形で支給することにしました。 教員もさまざまな試みをしています。先日は300人くらいの学生さんとZoomを使った双方向授業を行ったそうです。基本的に教員の話をオンライン上で学生が聞く形ですが、学生からチャットで質問を受け付けたところ、非常に反応が良かったそうです。大教室では質問しにくくてもオンラインでは聞きやすいということもあるかもしれません。これはオンラインの良い一面ですね。そういう意味では、このコロナ禍は、新しい学び方、新しい教育法を実践する良いチャンスなのだと思います。
もちろん理工系の大学なので、実験や実習などリモートでできない授業もあります。現状、7月から人数制限を設けながらキャンパスで実験・実習を行う予定でいますが、まだ先の読めない状況ですから、今後もオンラインと対面式とをうまく組み合わせながら、新しい学びをつくっていきたいと考えています。