大山学長のホッとブレイク

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学長コラム第9回「戦略的教育プログラムの2期目がスタート!」

2021年12月17日掲出

 みなさん、こんにちは。学長の大山です。今回は、2021年度から2期目が始まった「戦略的教育プログラム」についてお話ししましょう。
 本学では、2017年度から

「戦略的教育プログラム」をスタートさせています。これは、学生主体の新しい教育やプロジェクトに、学部をあげて積極的に取り組むことを目的としたプログラムで、4年間1タームという区切りで取り組んでいます。なぜこのプログラムが始まったかというと、既存のカリキュラムは、どちらかというと大学側・教員側が用意して教えるものが中心であるため、それと並行して学生が自ら参加できるプログラムが必要だろうと考えたからです。しかもこのプログラムは、参加したい学生だけが参加するという、学生の主体性を促すものでもあります。また、本学は実学主義教育を掲げているので、より実社会と結びついたプログラム内容を各学部が考えて実施しています。
 1期目(2017年度~2020年度)の4年間では、全学部・学環合わせて、10本のプログラムを取り組みました。例えば、工学部のロボット開発。これはいわゆる「NHK学生ロボコン」への挑戦です。毎年、この大会に出場しようと、機械工学科の松尾芳樹先生が中心となり、ロボコン優勝経験のある上野祐樹先生と共に学生を育てるプロジェクトに取り組みました。このプロジェクトでは、1年次から4年次にわたる工学教育ということで、毎年、新1年生に参加を募り、上級生たちが下級生たちの面倒を見るという体制を整えました。それにより、学生たちが自ら4年間をかけてロボットづくりに取り組み、ノウハウを蓄積して受け渡すことで、実際に毎年、大会へ出場するというひとつの目標を叶えています。これだけの実績を積み重ねた本プロジェクトは、今年度から戦略的教育プログラムの枠組みを外れ、別途予算を設けた、独立したプロジェクトに成長しています。
 他にも工学部では1期目から「EV(電気自動車)プロジェクト」に取り組み、今期からはEVで「学生フォーミュラ」出場を目指すプログラムが進められています。こちらもロボコンのような伝統をつくろうと、今、がんばっているところです。
  また、医療保健学部臨床工学科では、近い将来の導入を見越して、VRを利用したトレーニングプログラムの開発に取り組みました。これは蒲田キャンパスの医療保健学部と八王子キャンパスのメディア学部とで情報交換しながら進めた面もあり、理工系総合大学の本学らしさが打ち出せた取り組みだったと言えます。

 2期目となる今年度からは、12本のプログラムが新たに始まっています。このように本来のカリキュラムから離れたチャレンジをすることは、学生はもとより教員にとっても面白いものでしょう。やはり教員一人では、何かしたいと思ってもなかなかできませんが、ある程度の予算がつき、学部内の何名かの先生と共同でプロジェクトとしてできるとなれば、動き出せる面があります。今後は一層、学生と教員が楽しんで取り組めるプログラムになっていってほしいと思っています。また、学年を超えた縦のつながりを築くと同時に、将来的には横のつながりを築くきっかけになれば、うれしい限りです。いずれ学部を越えて、学生が参加できるようなプロジェクトが誕生することを期待しています。