大山学長のホッとブレイク

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学長コラム第11回「働きながら学ぶこと ――学び続けるために大学時代にできること」

2023年2月24日掲出

 こんにちは、学長の大山です。今回は、社会に出てから学ぶということについて話をしたいと思います。

 みなさんは、“学ぶ”ということを、どんなふうに捉えていますか? 中には大学を出たら、いわゆる勉強は終わりで、“学ぶことからも卒業!”なんてイメージを持っている方もいるかもしれませんね。
 確かに社会に出て就職した先は、大学で学んだことを活かす場だと言えます。しかし、それだけではありません。働き始めると、日々、覚えることがたくさんありますが、同時に、仕事と関連することや自分の興味のあること、将来につながることなどを学ぶことも不可欠です。自分自身を成長させるには、忙しい日々のなかで、いかに意識的に自分の時間をつくり出し、学び続けるかを考え、実行しなければならないのです。 海外では、割と夏休みなどが長く、その間に充電する時間やしたいことをする時間を制度として取得できるという国が少なくありません。しかし、日本の場合は、まだそうした環境が整っていませんから、仕事をしながらもメリハリをつけて、働く時間、学ぶ時間、遊ぶ時間…と切り替えることが大事だと思います。
 思えば、大学時代にも色々なイベントがありますよね。授業はもちろん、サークルや大学祭、ボランティア…。学生は限られた時間をやりくりして、色々なことに取り組むわけです。そういうことをたくさん経験して、ある意味、気持ちを切り替えるトレーニングをすることが必要だろうと思います。とはいえ学生時代の私は研究が面白くて、一日中、実験をしていても良いくらいの気持ちでしたし、遊びより研究を優先したいという思いが強かったので、メリハリをつけられていたかと聞かれると、答えに窮しますが。ただ、研究に取り組むことで、学び続ける力は身に付けられたと思います。

 話を戻すと、卒業して仕事をするようになったら、時間をうまく切り替えられないと、無為に過ごすことになりかねません。ですから学生時代に経験する時間の管理を意識的に大事にすることです。
 また、自分の専門以外の分野を広く見るという心がけも大切だと感じています。本学は実学主義教育という理念の下、学生に外を広く見てもらおうと、コーオプ教育など色々なことに取り組んでいます。大学としては、教室で先生から教わることだけでなく、学外に目を向けて、そこで実際に経験し、視野を広げてもらうことを重視しているのです。それにより、学生は学校の勉強と学外で活動する時間とを両立させながら取り組むという経験をします。そんなふうに限られた時間をうまくコントロールするトレーニングをたくさん積んでおくと、社会に出てからも時間のやりくりが上手になるのではないかと思います。