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2022年デザイン学部長メッセージ

2022年1月7日掲出

「デザインは先端的な役割を担う応用科学※(デザイン学)です」伊藤 丙雄

デザイン学部長 伊藤 丙雄

  デザイン学部に入学を希望される皆さま、こんにちは、学部長の伊藤丙雄です。
新型コロナウイルス感染症のニュースが日々聞かれるようになり、もう直ぐ2年になろうとしています。 一方で必ず来る新しい暮らしを想い描くことが、明日のモチベーションとなることも分かってきました。 このような先行きの不透明な時代に、大学でデザイン学ぶことにどの様なメリットがあるのでしょうか。
 まず、私たちの学部4年間で学ぶデザインの分野は、新しい日常における豊かな社会と、人々の暮らしに貢献する学問=実学として、これからの社会から求められる分野として期待されています。
 次に「安心・安全」という価値と、持続可能な社会を提案するデザインの発想により、暮らしの質の向上を目指すことができます。
 このデザインという分野ですが、その昔、デザイナーになるためには、生まれ持っての芸術的な感覚や早くから予備的な専門技術の修得が必要、とされてきましたが今は違います。
 新しいデザイン教育を目指すデザイン学部では、入学してからの4年間で、興味や関心のある誰もがデザイン表現に必要な「感性」と、伝える技術である「スキル」、そして創造するために必要な「発想力」を身につけることを可能にしており、卒業する時にはデジタルスキルと感性を融合した高度なコミュニケーション能力を発揮して、新たなデザイン領域を開拓する人材を輩出します。

「特長のある2つの専攻で皆さんをお迎えします」

 2010年、大田区に誕生した理工系総合大学にあるデザイン学部、今年で12年目を迎えますが、実際のカリキュラムでは、1年次の教養科目と並行して感性演習とデジタルスキルの演習科目を学び、2年次からは先の3年次のコース選択の際に指標となる感性演習、専門演習にスキル演習を複数、並行して履修することができます。この「感性」と「スキル」を主体的に学びながら到達目標に近づく科目構成が、入学後からでも焦らず基礎を身につけることができるという、学部が大切にしているデザイン教育の大きな特長になっています。
 2022年、新型コロナウイルス感染症予防措置を継続しながら、学内では対面の体制(一部でオンライン、オンデマンド授業)で授業が実施される予定です。中でも演習系科目では、制作の場を広く活用するべく、遠隔と対面の形態を効率良く切り替えた授業を実施します(ハイフレックス型授業)。またどの授業でも授業用プラットフォーム(Moodle)を活用しスケジュールを共有、加えて学部の得意とする動画コンテンツとグラフィカルな資料を駆使した授業を展開いたします。
(授業の体制は新型コロナウイルス感染症の状況により変わります)

 3年次からは各専攻内にある2つのコースに分かれます。
視覚デザイン専攻では、多くの人々を対象にメッセージを伝えるデザインを追求する「視覚伝達デザインコース」、SNSや動画配信コンテンツで拡張する情報を整理し可視化、デザイン+テクノロジーで個々に届ける「視覚情報デザインコース」、また工業デザイン専攻では、新しい空間について先端の技術を駆使しながら考察を深めていく「空間演出デザインコース」、近未来の暮らしをイメージした製品機器などのプランニングを考える「工業ものづくりデザインコース」があります。

「新たなデザイン領域を開拓し続ける人材を輩出します」

 専攻、コースでは実社会に多くある課題、研究に加え、様々なプロジェクトによるデザイン研究の成果を取り入れた、社会との接点を意識した教育を行なっています。学生の皆さんは入学後から始まる課題に個人制作とグループワークなどの経験を重ねながら、次第にデザイン表現に必要な発想力を深め、デザインの専門性を実装したのちには、「実学」によるデザインコミュニケーション手段で、社会からの期待に応えられる稀有な人材となっていることでしょう。
 またデザイン学部では学部創設以来、デザイナーの育成だけにとどまらず、一般企業の総合職に企画職、営業職から今後注目される新しい職種まで、幅広く活躍する人材を輩出してきました。
 第1期の卒業生以来8年連続で就職率が92%以上、昨年度の厳しい状況でも92%以上という、国内のデザイン系学部・学科において突出した率を誇り、2019年4月に設置された大学院デザイン研究科への進学も含め、卒業生は今もあらゆる場面で活躍しています。
 受験を考えている皆さんがこのデザイン学部の教育方針を賛同していただき、充実した4年間を過ごす「仲間」になっていただけることを心から願っております。

 ※応用科学:理論で得た知識を実際に使用することを目的にする学問、実学