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浅生鴨氏による「企画の立て方」ワークショップを開催しました!

 
2025年6月25日掲出

 2025年6月20日(金)、「映像創作入門Ⅱ」(担当:メディア学部山脇 伸介教授)の授業において、元NHKディレクターで、作家、広告プランナー、映像クリエイターとして多岐にわたり活躍する浅生鴨氏を招き、「企画の立て方」ワークショップを開催しました。

 「皆さんはエンターテインメントを『消費』しているが、『創造』はしていますか?」という刺激的な問いかけから始まったワークショップでは、与えられたテーマから連想ゲームのように発想を膨らませて「三題噺」を創作したり、カメラ視点を意識したイラストやミニ台本からの絵コンテ作成など、次々と出される課題に、学生たちは紙と筆記用具の手作業で挑戦しました。それぞれの発表では、自分たちの深層心理に潜んでいたユニークな発想に会場から大きな笑いが起こる場面も多く見られました。

 浅生氏は、メディアや映像制作現場における「アイディア(企画のもと)」とは、単なる「発想」や「ひらめき」のことではなく、「『伝えたいこと・伝えるべきこと』をわかりやすく伝えるための工夫や手法」であると定義しました。
 その上で「アイディアは、自分の中にある」という浅生氏の、「自分の中から、アイデアのタネを探し出す」メソッドを“体感”した学生たちはその斬新なアプローチに驚き、楽しんでいました。
 とはいえ、このメソッドを使っても、「100インプットで1アウトプット」「自分の中に無いものは、決して出てきません」と浅生氏は語り、「本、映画、会話、旅行、観察など、分野を問わず何にでも好奇心を持つ」=常日頃からのインプットなくして、面白いアイディアは生まれないことを強調しました。

 また浅生氏は映像制作について、スマートフォンの撮影性能が進化したいま、プロとアマチュアの差は「照明」や「美術」といった細部へのこだわりに現れると指摘。学生たちからの質問が殺到する中、音楽先行の映像編集については、「再生回数を稼ぐミュージックビデオでは、音と映像が合わない部分をあえて作り、単なるカッコいい映像で終わらせない工夫が必要」など、実践的なアドバイスが続きました。
 授業時間終了後も学生たちの質問の列は途切れることなく、質疑応答はさらに1時間半以上も続きました。

 メディア学部では、今後も多岐にわたる分野の専門家を招き、質の高い実践的な学びを提供してまいります。

浅生鴨

■浅生鴨(あそう かも)氏プロフィール
作家、広告プランナー。神戸市生まれ。たいていのことは苦手。ゲーム、レコード、デザイン、広告、演劇、イベント、放送などさまざまな業界・職種を経て、2013年初短編小説『エビくん』で本格的に執筆を開始。現在は小説やエッセイの執筆活動を中心に、広告やテレビ番組の企画・制作・演出なども手掛ける。日本文藝家協会会員、日本SF作家クラブ会員。


■メディア学部WEB:
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