[1]カリキュラムポリシー
東京工科大学の教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)
本学の基本理念である生活の質の向上と文化の発展に貢献する人材を育成するため、各学部各学科における教育研究上の目的を踏まえて、次のような方針に基づいた教育課程表(カリキュラム)を編成し、実施する。
1.教養教育科目、基礎教育科目
- (a)人文・社会系科目群
人間の思考や様々な社会現象を探求し、人間と社会についての多様な知識と総合的で柔軟な思考、判断力を身につける。
- (b)外国語系科目群
国際社会で活躍できる実践的なコミュニケーション能力を養成するため、世界の多様な文化や社会の理解に必要な教養と語学力を身につける。
- (c)情報(コンピュータ)・数理・自然科学系科目群
実社会において必要不可欠な情報通信技術を十分に活用するため、基本的な操作スキルからインターネットを利用したコミュニケーション能力、ドキュメント構築能力や情報倫理に関する知識を身につける。
また、数理・自然科学では身の回りの現象や実社会における様々な課題に対処するため、現象を論理的に捉えて定式化する能力、数値情報や各要素の関係を体系的に把握し分析・解決する能力を身につける。
- (d)人間形成科目群(社会人基礎・ウェルネス)
多様な実社会の一員となるため、自分の個性・能力を認識し多様な実社会を理解し、心身の自己管理ができ、将来計画などについて考察できる能力を身につける。さらに、生きていく上でのよりどころとなるような価値意識を身につける。
2.専門科目
- (a)専門基礎、共通科目群
各学部・学科における専攻分野の基礎知識や基礎技術を必修科目、選択必修科目、選択科目として配置し、高度で実践的な専門分野を学ぶ基盤を身につける。
- (b)専門科目群
各学部・学科における専門分野の知識や先端技術を学び、身につけた知識や技術を総合的に活用して、課題解決や新しい価値の創造をつくりだす能力を養う。
各学部・学科の特徴のある演習、実験・実習科目を必修科目や選択必修科目として配置し、実践的な応用力を身につける。
また、卒業研究・課題や病院・臨床実習の科目を必修科目として配置し、4年間の学部教育の集大成として、習得した知識や技術を実学的に活用しながら、課題解決力、創造力、発表表現力を身につける。
バイオ・情報メディア研究科の教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)
修士課程においては、プロジェクト研究を主体として修士論文研究を進めるため、授業科目では実践的なプロジェクト研究に必要不可欠な科目を多数取り揃え、この中から必要な科目を選択できるように編成されている。最先端の研究を紹介するような授業科目ではプロジェクト研究の主題となるようなテーマを中心に組み立てられており、プロジェクト研究を自分で立ち上げるための知識を得ることができる。また、社会の最先端の研究開発の現場を紹介するような授業科目では、授業の内容が、実際のプロジェクト研究の推進に活かすことができるようになっている。このように、専攻ごとにプロジェクト研究を行い、これを通して社会に役立つ実践的な高度な技術者を育てる。
博士後期課程では授業科目を特に設けずに、自身の研究テーマに没頭し、その過程で問題解決能力・研究成果発表力・研究組織運営力を育成し、社会に出て役に立つ実践的な研究者・技術者を育てる。
バイオニクス専攻
- 生物の持つ機能やその応用について、最先端の知識や実践的な技術を授業科目を通じて学び、これを実践的に推進するプロジェクト研究を実施することにより、修士論文を作成する。
修士課程の教育課程編成は授業科目と研究・プロジェクト科目に分かれている。専門科目では学部の専門科目を基礎とした最先端の講義やプロジェクト研究を推進するのに有効で実践的な、応用生物科学の講義が学べるよう用意されている。研究・プロジェクト科目は研究活動に関する科目で、実際にプロジェクトに従事し、成果を修士論文としてまとめていく。
授業科目:授業科目は他の科目と有機的に結びつき、コース科目全体としてその分野の最先端を見渡せるように設計している。また、研究活動とリンクして、スムーズな研究が行えるよう配慮している。特に実社会で活躍している高度技術者・研究者から話を聞ける「バイオニクス特別講義」などの講義も行っている。
研究・プロジェクト科目:大学院の研究活動についての直接的な科目であり、研究活動の指針と研究活動の情報を支える論文講読の2つの要素を含む。プロジェクト研究は複合的な研究課題に複数の学生が取り組み複数の指導教員からキメの細かい指導を受けることにより、幅の広い経験および知識を得ることができる。
また、博士後期課程では、単位制の授業は設けず、指導教員並びにプロジェクト研究における教員の指導のもと、研究活動を通じ、博士として備えるべき能力を涵養する。
コンピュータサイエンス専攻
- コンピュータサイエンス専攻では、ICT分野における「幅広い視野」、「チャレンジ精神」、「実践力」の3素養を培うことを目的として、授業科目を通じて幅広い分野の最先端の知識や実践的な技術を学び、研究指導を受けながらこれらを実践し、学位論文を作成する。このため、修士課程のカリキュラムは、次のような授業科目と研究・プロジェクト科目によって構成している。
授業科目:学部の専門科目を基礎としてさらに専門性を高め、視野を広げることのできる多種多様な講義科目を提供する。テーマは、学生がプロジェクトにおける自身の研究課題解決に活用できる実践的な内容を中心とする。また、講義だけではなく、実習や演習をともなう実践的な科目や、グループワークを導入した科目などを開講することにより、学生に専門の視野を広げる意識を身につけさせ、教員と相互作用しながら自分から進んで学ぶアクティブラーニングの機会を、授業科目においても最大限に提供する。
研究・プロジェクト科目:各学生が多様な専門領域の教員による研究プロジェクトのうち1つもしくは複数を選択し、そのプロジェクトに関わる複数の教員の研究指導を受けながら、プロジェクトの中で自分の研究課題を決めて修士論文研究を遂行する。その際、修士課程の間に複数の役割を担うような課題設定が推奨される。これにより、狭い専門領域にとらわれない幅広い視野、新しい分野へのチャレンジ精神、独自の課題を設定・解決する実践力を養成する。また、プロジェクトへの参加を通じて多数の教員の指導を受け、他の学生とも切磋琢磨することで、授業科目だけでは達成しがたい「アクティブラーニング」を実践的かつ効果的に実現できる。そして、以上の枠組みによって、学生がどの指導教員グループやプロジェクトに所属しても、同様に質の高い研究指導が受けられることを専攻として保証する。
博士後期課程では、主に研究を通じた教育や実践的教育を介して、研究分野に関連するより高度で幅広い専門的知識の修得に加え、研究企画・推進能力、研究成果の論理的説明能力、学術研究における高い倫理性等を備え、新しい研究・開発分野を先導することのできる研究者・高度技術者を育成するために、研究室や研究プロジェクトにおける自律的な研究の促進と、それを可能にするきめ細やかで実践的な研究指導を実施する。
メディアサイエンス専攻
- 修士課程においては、メディアコンテンツやメディアサービスを中核とする産業の創出に寄与するビジョンを提示できる人材育成を目指して、最先端の知識や実践的な技術を、授業科目を通じて学び、これを実践的に推進するプロジェクト研究に参加することにより、修士論文を作成する。
教育課程編成は授業科目と研究・プロジェクト科目に分かれる。授業科目では最先端のプロジェクト研究を推進するために有効なメディアサイエンスの講義が学べる教育体制を用意する。研究・プロジェクト科目は研究活動に関する科目で、実際にプロジェクトに従事することにより必要授業科目単位を取得し、修士論文作成の基盤とする。
授業科目:授業科目は他の専門科目と有機的に結びつき、その分野の最先端を見渡せるように設計している。また、メディアの多様な研究領域において、補完的あるいは未充足研究領域に関する特別講義や先端メディアの動向を俯瞰できるオムニバス形式の講義のほか、実社会で活躍している先端クリエイターや研究者から話を聞ける「メディアサイエンス特別講義」などの講義も開講する。とくに、エンターテインメント、電子広告、ビジネス、ジャーナリズム、教育、各種コミュニケーション、各種メディア技術などの領域を対象とする具体事例に基づく実践教育を遂行するために必要な科目群を用意する。そして、多様なメディアの協働効果が求められるメディア応用において、異種領域の教員を交えた新融合教育科目の設置が重要となるため、科目群に相互に関わりをもつ授業内容となるように科目の設置を行う。メディアコンテンツやメディアサービスに関して、コンテンツやサービスが充たすべき要件を適確に捉える理論を明示して、それに基づく評価の仕組みを身につけることを重要な教育目標の一つとして科目の設定を行っている。
研究・プロジェクト科目:メディアサイエンス専攻担当の教員が複数で実施している研究プロジェクト内に位置付けられるサブ・プロジェクトなどを中心にして、学生はプロジェクトを推進する研究員の一人として参画し、プロジェクト実践の立場から研究の狙いや目的、その具体化手法と成果の効果などについて、具体事例を通して学ぶことができる。そこでは、先端的かつ具体的な研究プロジェクトを教育実践の場として位置づけ、それらプロジェクトに所属することで研究分担者あるいはメディア・エキスパートとしての資質を養成する。博士後期課程では、殊にサブ・プロジェクトを推進する中核研究員として位置付け、その他サブ・プロジェクトとの関連を見極められる能力を養う。
博士後期課程では、授業科目を設けず、「特別研究」を行い、指導教員からの不断の密接な指導の下、研究を深化・実践させる。特別研究を研究プロジェクトの中に位置付け、副指導教員を配置して、複数指導体制でメディアの多様性を充分理解できる思考を強化養成する。
アントレプレナー専攻
- 企業経営、ビジネス創出について、主に1年生時には基礎から応用までを授業科目を通じて学び、2年生時にこれを基に発展させる形で修士論文を作成する。
教育課程編成は、基礎科目、専門科目、研究・プロジェクト科目に分かれている。
基礎科目は専門科目の一部であるが、マーケティング、経営学などの基礎を学び、専攻での学習・研究に必要な知識を体系的に取り扱う科目である。このうち少なくとも5科目の履修を推奨する。
専門科目は基礎科目で学んだ知識を前提に、他の科目と有機的に結びつき、企業経営の先端分野を見渡せるように設計している。
研究・プロジェクト科目は大学院の研究活動についての直接的な科目であり、修士論文の完成が大きな目標である。その内容には、研究活動の指導と研究活動の情報を支える論文講読の2つの要素を含む。修士論文の作成は、指導教員のもとで進めるほか、プロジェクト研究(ほかの専攻で設定されるものを含む)に参加し、複数の指導教官からきめの細かい指導を受けることにより進めることもできる。
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