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多数のスマートフォンを使用した並列分散処理の実用化へ 伊藤忠テクノソリューションズと共同研究契約を締結

2021年10月5日掲出

~株価予測プログラムの性能検証を実行する環境を開発~
  東京工科大学(東京都八王子市、学長:大山恭弘)は、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:柘植一郎、略称:CTC)と、スマートフォンを使用した分散処理の開発の実用化に向けた共同研究の契約を締結しました。2022年4月の商用化を目指します。

【研究背景】
 近年、AIやシミュレーション解析に関するソフトウェア技術が進歩しており、精度の高い分析結果を得るために通常のコンピュータリソースでは処理能力が不足するケースもあります。オンプレミスでの計算基盤の増強や、一時的なクラウドサービスの利用を含めて費用を抑えながら大規模な計算が可能な仕組みが必要になっています。
 本研究は、ネットワークに接続した多数の端末やデバイスを連携しスーパーコンピュータ並みの計算能力を実現する「グリッドコンピューティング」と呼ばれる分散処理の技術を採用して、計算負荷の高い処理をスマートフォンに分散し実行する手法を開発するものです。スマートフォンは、企業が一定数をIT資産として保有し従業員に貸与している場合も多く、夜間や休日などの未使用の時間が活用できるようになれば、IT資産の利用効率も向上します。また、スマートフォンの高性能化によりAIやデータ分析で必要となる負荷の高い処理を既存資産で分散して処理することが可能となり、コストを押さえつつシミュレーションや予測の高速化を図ることができます。

【研究内容】
 本学コンピュータサイエンス学部・石畑宏明教授の研究室における並列分散処理に関する研究知見をベースに、ネットワークに接続した数百から数千台以上のスマートフォンを使用した大規模な計算処理を並列に分散する手法の研究を行います。対象とするのは、過去20年間のデータをもとにパラメータを変化させると予測がどのように変化するかを調べる、株価予測の性能検証処理で、これらは少量のデータ入出力と大量の計算が必要となるためスマートフォンでの処理に適しています。このプログラムは、同学部・瀬之口潤輔研究室が開発を進めており、現在東京大学情報基盤センターのスーパーコンピュータを使用しています。本研究では、これを多数のスマートフォンで並列実行できる環境で同様の開発と評価を行います。これらの研究シーズと、CTCによる社内や顧客のスマートフォンの未使用時間活用といったビジネス提案を組み合わせることで、実用化を推進いたします。
 また本共同研究にあたっては、同学部の3年生6名が同社内の環境でのソフトウェア開発やビジネス提案などに関わっており、本学の推進する産学連携による実学教育の試みとしても期待されます。

【今後の展開】
 本学では、本共同研究を通して、大規模システムの構築や運用経験を蓄積するとともに、並列分散処理でのセキュリティの強化やソフトウェア品質向上などの研究に活用してまいります。またCTCでは、同社が提供するIaaS型クラウドサービス「TechnoCUVIC」への活用などを検討します。
 さらに、大学のアイデアと企業のビジネス提案の協働や、学生と若手社員らの人的交流などを同時に実現できる取り組みとして、今後もこうした形での共同研究の拡大を目指してまいります。

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