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驚きと発見の連続!学生たちの豪州海外研修

2023年5月26日掲出

医療保健学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻 中山 孝 教授

医療保健学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 友利 幸之介 教授

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今年3月、医療保健学部リハビリテーション学科の理学療法学専攻と作業療法学専攻の学生たちが、オーストラリアでの海外研修に参加しました。その具体的な内容や狙い、医療系の学生が海外研修を経験する意義などを、中山先生と友利先生にお話しいただきました。

■今年3月、理学療法学専攻と作業療法学専攻の学生を対象に海外研修が実施されました。この研修の概要を教えてください。

中山先生(以下、中山):まずは今回の海外研修が、どういう位置づけのものかというところから説明しましょう。東京工科大学では、革新的かつ実践的な教育活動の一環として、2017年より各学部・学環で「戦略的教育プログラム」を実施しています。2021年からはその二期目が始まり、現在、医療保健学部では2つのプログラムを進めています。そのひとつである「リハビリテーション専門職リーダーを育成する研究・研修英語教育プログラム」で、今回、リハビリテーション(以下、リハビリ)の先進国であるオーストラリアで海外研修を行いました。
理学療法学専攻と作業療法学専攻では、このプログラムの取り組み内容が若干異なりますが、目的は同じで、将来、理学療法士・作業療法士としてリーダーとなるような人材を育てることをテーマにしています。そのために英語の能力やコミュニケーション能力を高め、社会性を身に付け、最終的に海外での短期研修を経験することにより、将来の活躍につなげてもらおうというものです。理学療法学専攻は、以前もこのプログラムで海外研修に行ったことはありましたが、ここ数年はコロナ禍で中断していました。再開できてほっとしています。

友利先生(以下、友利):作業療法学専攻は、今回が初めての海外研修でした。また、この海外研修に参加したいと手を挙げた学生が4年生のみだったので、卒業間近ではありましたが、4年生4名を連れて行きました。

中山:4年生は卒業する学年ですから、この海外研修が最終仕上げのような位置づけになったと言えますね。理学療法学専攻の方は、2年生5名、3年生4名が参加しましたので、今後の学修へのモチベーションを高めるという狙いもありました。

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(理学療法学専攻):研修した南オーストラリア大学


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(作業療法学専攻):スウィンバーン工科大学

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■海外研修に参加する学生は、どのような基準で選ばれたのですか?

中山:理学療法学専攻では、まず2・3年生を対象に、このプログラムへの参加者を募りました。プログラムの内容は、例えば「イングリッシュセントラル」というオンライン英語学習サービスを利用して、4ヵ月間、毎日25分、日常英会話のトレーニングをしたり、TOEFLやTOEIC、英検よりも手軽に英語のテストをウェブ上で受けられるCASEC(キャセック)を受けてもらったりします。それらの成績も見ますが、選考基準の第一は、英語が上手でなくても、臆せずに話すことができる、自分をアピールできる“度胸”がある人かどうかです。ですから本人の強い意欲を重視して人選しました。

友利:作業療法の方は、プログラムの参加者を対象に毎月、英語でのコミュニケーションの授業を1年間実施してきました。オーストラリアで作業療法士として働いている日本人の方にオンラインで英会話を教わるというものです。英語で会話することに抵抗のある学生が多いですから、最初は挨拶やメール、SNSの書き方などから始めて、最終的にはその方が勤務されている職場の理学療法士・作業療法士に学生が英語でプレゼンするというところまで行いました。基本的にはこの授業に積極的に参加していることと、理学療法と同じく、臆せず英語で話そうとする学生をピックアップしています。実際、学生はたどたどしい英語ではありましたが、現地の学生たちと積極的にコミュニケーションを取っていて、向こうの先生からも褒められていましたね。

中山:私たち教員としては、現時点では成績が優秀ではない学生であっても、この海外研修を経験することによって、学修に対する姿勢が、今後どのように変化するかという点にも興味があるんです。ですから海外研修に参加した学生たちのその後の成長をフォローすることで、海外研修に最適な学年や時期などもフィードバックしたいと思っています。実際、今回の研修に参加した3年生は既に、4年生になりましたが、4人中2人は大学院進学を決めています。海外の大学に行って、研究の重要性などを理解し、また英語の学習を通じて研究し論文を執筆する意義がよくわかったようです。帰国後も、熱心に英語を勉強していますよ。

■現地では、どのような活動をしたのですか?

中山:理学療法学専攻は7泊9日の旅程で、南オーストラリア州の州都アデレードにある南オーストラリア大学へ研修に行きました。4日間、大学の授業を受けさせていただいたんです。また、4年生の臨床実習にも参加させてもらい、患者さんとの接し方や理学療法を展開する場面に、立ち会わせてもらいました。さらに1・2年生の授業に参加するなど、一日中、大学の授業に参加していました。

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痛みの研究グループに参加

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子供のセラピー用アプリを体験する学生


友利:作業療法学専攻の方は、オーストラリアのメルボルンで研修を行いました。私たちにとっては、今回が初めての海外研修だったので、今後、海外の大学とどう提携を結ぶかという関係づくりから始める状況でした。ですから、理学療法のように大学の授業に丸一日入ってというところまでの連携はまだ結べておらず、今後協力していきましょうということで、いろいろな施設を回って、見学する形でした。
とはいえ、初日に訪れたモナッシュ大学では、授業の1コマに参加させてもらったりもしました。その授業は、たまたまお箸の使い方や折り紙などを使って、実際の作業をどう進めるかという内容だったので、その分野に関しては日本の学生の方が詳しいわけですから、こちらが向こうの学生に教えたりして、感心される場面もありました。

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実際の授業場面でお箸の使い方を本学学生がレクチャー!


中山:それは良い経験でしたね。理学療法学専攻の学生も、今回、解剖学と検査測定評価の授業を受けたのですが、2・3年生はすでにそれらの科目を履修済みですから、授業が英語で進められていても講義内容をある程度理解していたようです。ひとつひとつの単語や医学用語が少し難しいところはあったようですが。しかし、ディスカッションとなると、一気にハードルが上がります。そのため、実技の授業などで被験者になるなど、学生なりになんとか工夫して対応していました。お昼休みには、現地の学生に声をかけてもらって、コーヒーを飲みに連れて行ってもらうなど、ちょっとした交流も見られました。
アデレードでは、基本的に本学の学生が同じグループにならないように配置されたため、授業中に日本語を話す機会はほぼなかったです。あえてそのようなシチュエーションにしてくれたので、環境としては非常に良かったと言えますね。私もほぼ手助けすることなく、各自で頑張ってもらいました。相手に伝わらない、わからないという苦労に直面し、必死に自分でそれを解決したという印象でした。

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授業に参加し学ぶ鈴木さん(右)

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学生からの質問に答える中山さん(右)


友利:作業療法の方では、今後、研究をどういう形で一緒に進めていくかという教員たちのリサーチミーティングに学生も同席してもらったんです。お互いがウィンウィンになるような国際交流とはどういうものかということを少し体験してもらいました。
それから、スウィンバーン工科大学では、バーチャル映像を使った解剖学のラボや、AT(アシスティブテクノロジー)の開発ラボを見学させてもらいました。ATとは、テクノロジーを用いて、活動や生活がより良くなるように支援する技術のことです。同大学のそうしたICT機器活用の進展ぶりに学生も驚いていましたし、その重要性を強く感じていましたね。

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解剖学ラボにて最新のICT機器を使って人体解剖に挑戦


あとは病院の見学や、地域にあるソーリングヘルススポーツ・ウェルネス&コミュニティセンターで理学療法士によるハイドロセラピー(水治療法)を体験させてもらいました。ハイドロセラピーはオーストラリアでは、大抵の病院にあるメジャーなものですが、日本ではこうしたプールでの治療はなかなかないので、貴重な経験になったと思います。

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ハイドロセラピー体験後に一枚


旅程の最後には、現地で作業療法士になろうと頑張っている日本人の方から学生に向けて、お話をしていただく機会も設けました。なぜ海外に来たのか、海外でどういう生活をしているのか、どのように職を手に入れ、オーストラリアで作業療法士になろうと頑張っているのかといった具体的な話をしていただいたんです。それを聞いた学生が、将来的に海外で働くことも選択肢に入れるきっかけになれば良いなと思っています。
その方は、日本で作業療法士の資格を取って海外へ行き、ワーキングホリデー制度を利用して現地で生活しながら、作業療法士として働くことを目指しています。ここが作業療法士の資格の大きな特長なのですが、作業療法士は日本で免許を取ると、それを海外で書き換えることができるんです。理学療法士や看護師、医師などが海外で働くには、現地の学校を卒業する必要があります。ですが、作業療法分野には世界の作業療法連盟があって、そこの認定校を卒業していれば免許の書き換えが可能です。日本でも、連盟の認定校を卒業して資格を取得していれば可能ですし、本学ももちろん認定校です。ですから海外へ行って英語の基準をパスして、現地で3ヶ月ほどのトレーニングをすれば、働くことができます。そういう意味では、他の医療職に比べて、海外で働くハードルが低いと言えます。

中山:確かに、そういう作業療法士ならではのメリットは、大きくアピールしていきたいところですね。

■今回の海外研修で学生からは、どのような手ごたえや感想が聞かれましたか?

中山:2年生はまだ臨床経験がなかったので、現地で臨床実習に参加させてもらったときは、「これが実習なのか!」と驚いていました。3年生はすでに評価実習を4週間、経験していましたが、自分たちよりも遥かに進んでいる南オーストラリア大学の学生の様子に、「こんなことまでできるんだ!」「臨床(プロ)の先生みたい」という印象を持ったようです。
また、日本とオーストラリアの理学療法は、かなり異なっているため、発見も多かったようです。例えば、日本でリハビリを受けるときは、広い部屋に複数の治療ベッドを並べて行いますが、オーストラリアでは個別のブースで、プライベートな空間を確保して行います。そこでまるでドクターのように、一人一人、患者さんの状況を聞いて治療をしますし、ディスカッションや教育的なプログラムの指導といったかなり高度なこともします。例えば、患者さんに対し、何を目的に、どういうことを目指して、どんなリハビリをしていくか、具体的に伝えます。コンピュータを使って、訓練プログラムや治療プログラムなどをダウンロードし、それを患者さんにメールで送ったり、プリントアウトして、その場で配ったり。そういうことをきちんと行って、1回の治療が完結します。その様子を目の当たりにした学生からは、日本の臨床実習のスタイルや理学療法のシステムもオーストラリアを見習って、今後、変えた方が良い部分もあるのではないかといった意見が聞けるほどでした。そのような気づきがたくさんあり、将来のことまで考えられるようになった点は、ものすごい成長だと思います。

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教えてくれた解剖学教授とともに(2年生)

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もと本学教員三根さんと、運動解析室にて



友利:日本にいては、なかなかそういう経験はできませんからね。作業療法の方でも、今回、訪問した現地大学がテック系に力を入れていたので、先ほど話したように、ATの機器開発などがかなり活発で、臨床で取り入れたり研究で扱ったりする部分が日本よりも断然、進んでいました。そういうところを学生が目の当たりにできて良かったです。異なる医療制度の上に成り立っているので一概に比較はできませんが、中山先生がおっしゃる通り、日本の優れているところもあれば、海外の優れているところもあって、それをどう日本の医療に活かしていくのかということについて、私たち作業療法の方でも学生とディスカッションして、考えてもらうことはできたと思います。

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エプワースリハビリテーション病院 見学


中山:海外経験があると、リハビリ先進国でどんなことが行われていて、将来、日本のどこを変えていかなければならないかといったことを考えられるようになります。学生自身が直接、そう思える経験ができたことは良いことですし、この戦略的教育プログラムの狙いでもあります。なぜ、私がずっと学生を海外に連れて行きたいと言い続けてきたかというと、リハビリ先進国と日本との差を肌で感じて、それを自分の成長だけでなく、理学療法全体の改善はもとより国民により良い医療サービスとして還元してもらいたいからです。良いものを還元するには、良いものに触れないといけません。そういう思いがあって、海外、特にリハビリ先進国のオーストラリアなどに連れていきたいのです。もちろん、国によって医療制度が異なるので、その前提となる異文化理解も含めて、知ってもらいたいです。

友利:オーストラリアの医療制度は日本のそれとは違い、患者さんの入院期間は非常に短いですよね。入院してもすぐに退院するので、その後の治療やリハビリは地域で支えていかなければなりません。それだけに、地域で活躍している作業療法士が非常に多いです。逆に日本では、作業療法士はまず病院に就職して、そこで働くことがほとんどです。理学療法士の場合は、どうなんでしょうか?

中山:オーストラリアでは病院で働く理学療法士は少なく、クリニックを開業して働く場合が多いです。患者さんは外来クリニックに通います。作業療法士の場合はクリニックを開業して、そこから患者さんのご自宅など、実際の生活場面に行く比率が高いと聞いています。もちろん、病院に来てリハビリする方もいますが。日本のように70~80%の理学療法士・作業療法士が病院で働くというシステムではありません。急性期の患者さんでも、短期間の入院であり、例えば脳卒中で入院しても1ヶ月ほどで退院して、自宅で治療することになります。そのため理学療法士も作業療法士も地域のクリニックや施設で働くことが多いです。

友利:開業権があるかないかは、国によって大きな違いがありますね。そうした日本との違いは、肌で感じてもらえたと思います。学生からも、英語をすべて聞き取れたわけではないけれど、意外と分かる部分もあったということで、今回、勇気を出して海外に行くチャレンジをしてよかったという感想が聞けましたし、成功体験になった部分もあるようです。また、英語への抵抗感が減ったとか、国際学会での英語による発表に挑戦したいという声も聞かれました。

中山:理学療法の学生でも、「オーストラリアの理学療法の技術や教育課程は日本より進んでいると感じて、良い刺激になった」、「海外の理学療法に触れる経験は貴重だった」、「留学してみたかったけれど休学する勇気はなかったので、こういう機会があって良かった」といった声がありました。また、英語については総じて準備不足や英語力の必要性を痛感したようで、英語学習へのモチベーションも上がったようです。一方で、文法や単語が完璧でなくてもコミュニケーションできることや、現地の人の大らかさややさしさに触れて感動したという学生もいました。

■では、このプログラムの今後の展望をお聞かせください。

中山:理学療法学専攻では、来年もできるだけ多くの学生を海外研修に連れていきたいと思っています。しかし、予算に限りがあり、昨今の円安状況などもあって、どうなるかはまだわかりません。ただ、「イングリッシュセントラル」での毎日のオンライン英会話レッスンやCASECの定期受験は続けていく予定です。また、本学の教養学環のキャンベル先生に定期的に英語の指導をしていただいていたのですが、先生が八王子キャンパスへ移動されたので、今後はインターネットを介して英会話トレーニングができないかと検討しているところです。
それから、アメリカ人とオーストラリア人の理学療法士によるオンラインでの特別講義も続けていきます。このプログラムは、戦略的教育プログラム参加者に限らず、何年生でも参加できることにしています。海外の人の考え方や理学療法の展開の仕方などを全学生が経験できるチャンスを設けています。

友利:作業療法学専攻でも日頃の英語の勉強を強化しつつ、希望者がいれば渡航もしたいというところですが、費用により難しい場合は、決められた枠内でできることをしようと考えています。作業療法では、日頃の英語プログラムとして英会話を中心に取り組んできましたが、英語の論文を読んだり書いたりする部分はそれほどできなかったので、今年度はそういう部分にも力を入れていきたいですね。
こうした取り組みは、成績の良し悪しに関係なく、挑戦することでモチベーションが高まって、勉強をする意味や将来の夢を見出せることもあるので、学業にも良い影響を与える可能性があると思います。また、作業療法学専攻では、学部の4年間だけでなく、卒業後も例えば国際学会での発表や英語での論文執筆などで、フォローしていくことにしています。どうしても英語を苦手とする学生が多いので、まずは在学中に興味関心を持ってもらってモチベーションを上げ、長期的にサポートしていくことで、国際的に活躍できるリーダーになれる学生を一人でも多く輩出したいですね。

中山:この戦略的教育プログラムは、4年間という期間の制約があるため、残り2年しかないのですが、私としては、今後、これを永続的な取り組みにできないか考えているところです。特別なプロジェクトを組んで、リハビリテーション学科だけでなく、医療保健学部の看護学科や臨床検査学科、臨床工学科など、他学科と一緒に、海外に向けたプロジェクトや研究などを展開できないかと。そういう海外研修プログラムが常設されている本学は、受験生・高校生にも非常に魅力的に映るかもしれません。

友利:そうですね。医療専門職は、厚生労働省の指定規則で、特定の科目を受講していれば国家試験を受けさせますというルールがあるので、カリキュラムがほぼ固定されていて、独自性を出すことは難しいというが現状があります。つまり、どこの学校もほぼ同じ教育をすることになってしまうんです。そういう意味で、今回のようなプログラムで、教育にプラスアルファの特色を出していければ良いなと、私も思います。
特に本学には医学部がありませんが、外から見ると医学部がある方が良いといった基準で選ぶ人も少なくありません。実際は、医学部がないからといって教育が弱いということは全くないのですが。だからこそ、他校にはない特色を出していく必要があるんですよね。

中山:医療福祉系で、こうした国際的な視野に立ったプランを持っている学校は、全国的に見てもありません。本学の医療保健学部を選んでもらう魅力のひとつになるはずですから、これはずっと続けていきたいプログラムです。また、今回の海外研修のように、専門性に考慮した目的を持って、プロフェッショナルを目指す人たちが海外へ出かけていくプログラムは、医療系の他大学と連携し、合同で取り組むこともできるかもしれません。将来、日本の大学生が減少していく中で、彼らに良いチャンスを与えるということは、明日を担う若者の背中を押すことにつながります。

■最後に受験生・高校生へのメッセージをお願いします。

中山:日本の中で完結するのか、将来、世界に飛び立って、いろいろなところを広い視野で見るのかというのでは、目指す方向が違います。今後、日本の人口は減少し、医療制度もどんどん変わっていく中で、国際化は今以上に進展していくはずですから、これから医療職、理学療法士、作業療法士、言語療法士を目指す人にとっては、舞台は日本だけではないだろうと思います。皆さんの活躍の舞台はアジアであり、世界だということをぜひ、意識してもらいたいですね。
そのためには、国際的な視野に立った医療が学べる、あるいは体験できる大学を選ぶことが重要になります。本学は国際性豊かで、今回お話ししたプログラムも持っているので、興味のある方はぜひ入学してください。

友利:医療分野でもグローバル化がかなり進んでいます。それに海外の人と接していて感じるのは、みんな日本の動向に着目しているということです。世界の中で高齢化が最も進んでいる日本から学ぶものは多いとも言われています。ですが、日本にいると、なかなかその良さがわからないという面もあります。日本の医療分野にも問題点はありますが、逆に他にはない良さもあります。そういう日本の良さを海外にもっと知ってもらって、存在感を示すことができるはずですし、そういうことを実感できるプログラムや実際に海外で活躍するという選択肢も、私たちとしては用意していきたいと思っています。
ちょっと興味があるので、英語の勉強をしてみようかなという人から、いつか海外で働きたいと思っている学生まで、幅広く選択肢を用意しますので、本学を選んでもらえるとうれしいです。
■医療保健学部・リハビリテーション学科:
https://www.teu.ac.jp/gakubu/medical/rh/index.html