今、社会の幅広い分野で、人工知能(AI)技術をさまざまな課題解決や新しい価値創造につなげようと研究が進められています。そうした時代の流れを受け、東京工科大学でも全学を挙げたAIの応用研究が始まりました。
そのなかで応用生物学部では、バイオAI分科会を立ち上げ、バイオ分野にAIを活用する2つの研究に挑戦しています。
がん幹細胞を使った抗がん剤探索


ひとつは、がん幹細胞を使った抗がん剤探索にAIを利用する研究です。まずは何千枚ものがんiPS幹細胞の細胞画像をAIに深層学習させ、がん幹細胞を効率的に写真判断するシステムを作ることに取り組んでいます。システムが完成したら、これを利用して新しい抗がん剤を発見する研究を推し進めたいと考えています。
サケの雌雄判別


もうひとつは、AIを使ったサケの雌雄判別。サケの雄と雌が持つ、それぞれの身体的特徴をAIが得意とする画像解析で捉え、雌雄を自動判別しようという試みです。この研究では、最終的に魚の加工工場に導入できるような実用的なシステムの開発を目指しています。
応用生物学部では、世界的に注目されるAIというコンピュータサイエンス分野をバイオ分野に適応させた学際的研究を通して、教育の発展と社会貢献をともに実現しようと、AI研究プロジェクトを推し進めています。