ロボット紹介

大会で「特別賞」に輝いた本学のロボットをご紹介します。

NHK学生ロボコン2023出場ロボットの紹介

安達 伶音さん 写真
プロジェクトリーダー安達 伶音機械工学科4年(取材時)

優勝を目標に、2台のロボットを製作

今回の輪投げゲームは、「ぞう」と「うさぎ」の2台で競います。私たちは、初優勝を目標に緻密な戦略を立てたうえで、本学らしい独創性ある機体を作り上げました

梅村 留奈さん 写真
ぞうロボット操縦担当梅村 留奈機械工学科4年(取材時)

高度な機構を、目一杯詰め込みました!

苦労したのは、機能や性能を犠牲にしないで、規定内のサイズ・重量に複雑な機構を収めること。コンパクトな機体に多彩な技術と本学の知恵や経験が詰まっています!

赤崎 恵士さん 写真
うさぎロボット操縦担当赤崎 恵士機械工学科4年(取材時)

チームの主役は、ゼロから始めた学生たち

メンバーは、もともとロボットの知識ゼロの者ばかり。入学後、先生や先輩、大学の充実したサポートを受け、本気で頂点に挑む経験ができる。それが本学チームの魅力です

ぞうロボットについて

ぞうロボット
ぞうロボット
ぞうロボット
ぞうロボット
ぞうロボット
梅村 留奈さん 写真

「競技フィールドの中心部から一番離れたエリアから得点を狙うロボットで、11本のポールすべてにリングを素早く、正確に投げ入れる能力が求められます。今回製作したロボットは、モーター駆動の操舵であらゆる方向に俊敏に移動できる『駆動操舵式全方向移動機構』をチームとして初めて採用し、これまでの本学の課題だった高速化を実現しました。そのほか自動操縦やリング射出速度の自動制御など、操縦者の負担を軽くしながら確実に得点を重ねるための、先進的な技術を全身に搭載しています」 (梅村)

ぞうロボット ぞうロボット

POINT1 射出機構

「ポールの位置などを検知するセンサーのデータをもとに、自動で照準を合わせてリングを飛ばします。動力には応答性の良いモーター2基を用い、遠方のポールも狙うことができます。リングを乗せる皿の形状や素材を何度も変更し、動画による動作解析を重ねて、精度に磨きをかけました」 (安達)

POINT1 射出機構
「射出機構」ビデオ

POINT2 回収機構

「試合開始とともに、フィールドに立てて置いてあるリングの束に棒を通すように機体を走行させ、10本以上のリングをまとめて取り込むことができます。回収の安定性とスピードの両方に優れ、大会本番の2つの試合では、期待通りほぼパーフェクトな働きをしてくれました」 (梅村)

POINT2 回収機構
「回収機構」ビデオ

POINT3 装填機構

「回収後、機体の中で横向きに重なっているリングを、1つずつ射出用の皿の上に送り出す機構です。最上部の1本だけを2つの爪が付いたパーツで押し出すのですが、確実に動作させるためには非常に微妙な調整が必要で、残念ながら本番ではトラブルに悩まされました」 (安達)

POINT3 装填機構
「装填機構」ビデオ

POINT4 移動機構

「4輪の向きをモーターで変えられる『全方位移動機構』を初めて実装しました。これにより高速化が図られる一方、手動での運転制御が難しくなるため、自動操縦技術を組み合わせています。本番では、センサーの不調で本来の性能を披露できませんでしたが、来年以降のロボットにきっと生かせるはずです」 (梅村)

POINT4 移動機構
「移動機構」ビデオ

うさぎロボットについて

うさぎロボット
うさぎロボット
うさぎロボット
うさぎロボット
うさぎロボット
赤崎 恵士さん 写真

「フィールドの内側のエリアからポールにリングを投げ入れて得点を狙うロボットです。中央部の一段高くなっているエリアにまで進入し、相手チームが投げたリングをブロックしたりして妨害することもできます。しかし、この妨害機構を小さな機体で実現することは技術的に簡単でなく、実際に採用したのは本戦に出場した22チームのうち数チームだけでした。『優勝するためのロボットづくり』を基本コンセプトに開発した本学チームのうさぎロボットは、その数少ない妨害機構を実装した一台です」 (赤崎)

うさぎロボット うさぎロボット

POINT1 回収機構

「ぞうロボットと同じように機体を移動させながらリングに捧を通して取り込むもので、同時に20本を回収することが可能です。ルール上、うさぎロボットは試合中に水平面のサイズを700mm以上に伸ばすことができないので、本機は機体の横に平行展開する棒で回収する設計としました」 (安達)

POINT1 回収機構
「回収機構」ビデオ

POINT2 射出機構

「うさぎロボットは、至近距離から遠距離までのポールを狙える能力が求められます。そこで本機は、射出角度を上下・左右(ピッチ角・ヨー角)の向きに調節できる機構を設けました。照準合わせは自動化されており、操縦者は狙うポールを選んでボタンを押すだけで正確な射出が行えます」 (赤崎)

POINT2 射出機構
「射出機構」ビデオ

POINT3 段越え機構

「競技フィールドのセンターエリアに進入するために、前部の車輪と後部の上下可動パイプを使って機体を200mm上昇させて前進させる機構です。一見、トリッキーな動きですが、実際は非常に安定してスムーズに動作する、信頼感あるメカニズムを実現できました」 (安達)

POINT3 段越え機構
「段越え機構」ビデオ

POINT4 妨害機構

「1本のリングをつかんだアームをポール上に伸ばし、得点を狙って飛んでくる相手のリングをブロックする機構で、接戦を制する切り札として開発しました。リングの回収・装填機構との干渉を避けながら、確実に動作するよう仕上げることに、製作メンバーは最後まで苦労しました」 (赤崎)

POINT4 妨害機構
「妨害機構」ビデオ