1年前期 | ||
---|---|---|
分類 | 科目名 | 解説 |
専門基礎科目 | 微分積分 | 化学現象の理解を助けてくれる微分積分を学びます。 数学の難しい話は最低限にとどめ、化学で使える微分積分の知識と計算技術を身につけることが目標です。化学の理解に必要な高校数学を復習し、それに続いて、テーラー展開、偏微分、極値問題、定積分、広義積分、重積分、微分方程式など、化学の学習に必要となる大学数学を身につけます。 |
専門基礎科目 | 化学基礎 | 高校での化学は反応や性質を暗記するだけのものが多くありましたが、大学で学ぶ化学はそれらの原理を理解することにあります。 物質の成り立ちや物質の状態の変化、化学反応の原理を学ぶと、単に暗記するのとは異なり様々な未知の物質についても反応や性質が分かるようになります。本講義ではこれらの化学の原理を学び、専門科目で学ぶ内容に役立つ高い応用力を身に着けます。 |
専門基礎科目 | 工学基礎実験Ⅰ | 実験の楽しさを体験し、その中から化学実験の基礎となる技術を学びます。 比較的簡単な実験から、少し高度な実験までを行い、以後の専門性の高い実験に備えます。 |
専門基礎科目 | 化学基礎演習 | 化学基礎の講義と連動して、講義内容に関する演習を行います。 実際に自分で反応式を書いたり計算することによって確実な理解につながります。 |
1年後期 | ||
---|---|---|
分類 | 科目名 | 解説 |
学部共通科目 | コーオプ演習Ⅰ | 社会人基礎力の養成のため、アクティブラーニングを実践します。 学生自身が主体的、自立的に4~5名のグループになり、課題やテーマに対して能動的に協力して活動を行い、その成果を発表します。 |
専門基礎科目 | サステイナブル化学概論 | サステイナブル工学を実現する中での化学の役割を概観します。 また、サステイナブル化学の観点から、最先端の化学研究について実例を交えて解説します。 |
専門基礎科目 | 工学基礎実験Ⅱ | 工学基礎実験Ⅰに引き続き専門的な化学実験を行うために必要な基礎的実験技術を修得します。 まず、実験ガイダンス、実験講義を行った後に、工学基礎実験の発展的テーマの遂行に必要な基礎技術の修得。続いて、具体的な実験テーマとして、分子モデリングソフトを活用した実習、蒸留、有機化合物・無機イオンの系統分析、初歩的な有機合成・高分子合成、滴定による飲料水や自然水の分析、アボガドロ数の測定を行います。 |
専門科目 | 有機化学Ⅰ | 有機分子の化学、その広大な世界への入り口が有機化学Ⅰの授業です。 有機化学は有機分子の化学です。医薬品や農薬などの生理活性物質のほぼすべては有機分子です。有機化学の理解により分子の形や機能を理解できるようになります。でも、そのためには有機化学の基礎的な表現法やルールを憶えなければなりません。有機化学という広大無辺の迷宮(ラビリンス)に挑戦するためには、ルールを理解し、アイテムを手に入れなければなりません。そのために、まず有機化学1を学びます。有機化学は人生を掛けて遊べるビッグ•ゲームです。この講義はその入り口です。 |
専門科目 | 物理化学Ⅰ | 物理化学の学びは、あらゆる化学現象を理解するための基礎となります。
重要なキーワードは、“エネルギー”です。分子運動、反応速度、化学平衡、熱力学などについて深く学ぶとともに、物質の状態や化学反応を説明するときに、エネルギーの観点から現象の理解をする勉強をします。原子や分子といった微視的なレベルから巨視的な現象を定量的に解釈する考え方を身につけることで、サステイナブル工学における化学現象の理解が容易になります。 |
専門科目 | 無機化学Ⅰ | 原子、イオン、そしてそれから構成される分子などの性質を統一的に理解する方法を学びます。 周期表上の様々な元素を理解するために、量子力学という学問から得られる原子(電子)の振る舞いを、数式を極力用いずに理解します。これを基にして、各原子の様々な性質、化学結合、酸・塩基や酸化・還元について統一的かつ系統的に理解することが目標です。 |
2年前期 | ||
---|---|---|
分類 | 科目名 | 解説 |
学部共通 | サステイナブル工学基礎 | サステイナブル工学とは何か、まず基本的な知識を整理しましょう。
持続可能な社会をつくるためのサステイナブル工学、この考え方がどのようにして注目を浴びるようになったのか、それぞれの工学とどのように関係しているのか、まずはサステイナブル工学のプロフェッショナルとなるために必要な基礎を固めましょう。 |
専門基礎科目 | 安全工学 | 科学技術から心理・法まで。安全の理解に必要なアイテムを学びます。
安全⇔危険は定量化可能な尺度です。しかし、科学技術だけでは安全は達成できません。安全の理解には心理学のような人文科学、法学のような社会科学の基礎も必要です。そのような学問を広く修めることは困難であるため、企業では「安全」のわかるジェネラリストを管理職の人材として重用します。この安全工学の講義では安全の理解に必要な基礎の基礎、学ぶべきアイテムが何であるかを学びます。 |
専門科目 | 有機化学Ⅱ | 有機化学Ⅰに引き続き、有機化学の基礎を学びます。 様々な有機分子の性質や反応を学ぶことにより、有機化学の全体像をより正確に理解することを目指します。 |
専門科目 | 物理化学Ⅱ | 物理化学は化学反応や物質の状態を物理的な法則として記述する学問です。 原子、分子レベルでの挙動を考えることによって巨視的な現象の法則を導き、物理化学現象を理解できます。物理化学Ⅱでは、物理化学Ⅰに引き続き、化学ポテンシャル、相平衡、反応速度、溶液、化学親和力、イオンについて学びます。この授業で実際の化学反応や物質の状態を原子、分子レベルでの挙動に基づいて理解する能力が得られます。 |
専門科目 | 分析化学 | 物質の性質や量を,詳細に解析するために必要となる知識と技術を身につけます. 化学は様々な物質を扱う学問ですが、その性質や量を的確かつ正確に調べる分析技術無しには成り立ちません。分析化学では、はじめに物質の性質を調べる「定性分析」、物質の量を調べる「定量分析」に関する原理と理論の基礎を学びます。後半では、最先端の機器を用いた高度な分析技術について、実例を交えて効率良く学んでいきます。 |
専門科目 | 高分子化学 | プラスチックなどで身近な高分子、その合成法や性質、様々な応用について学びます。 高分子はプラスチックなどの身の回りにあるよく知られた材料です。通常の分子(低分子)と異なり、分子が沢山連なることによって興味深い特性が発現します。この講義では様々な高分子の合成法や高分子の性質、および様々な機能デバイスへの応用例を学びます。 |
専門科目 | サステイナブル応用化学 | サステイナブル工学の基礎となるものつくりを支える化学技術とプロセスを学びます。 自然エネルギーの有効利用を促進するためには、機能性を持った材料が必要になります。一方、環境への負荷が低い化学プロセスや材料が求められます。材料開発の最前線における研究事例を基に、有機、無機、高分子材料のプロセシングや機能性評価方法について学習します。 |
専門科目 | 応用化学実験Ⅰ | 本実験では、様々な化学反応や物質の性質を理解するための物理化学的実験方法を学びます。
化学反応速度定数の決定、電解質溶液を用いた導電率・誘電率の測定、金属や半導体の電気伝導率の測定、蒸気圧や表面張力、励起状態の寿命などの測定を行うとともに、メッキや化学平衡の実験も行います。実験を通して身につけた物理化学測定の基本技術は、卒業課題や卒業後の実験・研究を遂行するために役に立つものばかりです。 |
2年後期 | ||
---|---|---|
分類 | 科目名 | 解説 |
学部共通 | コーオプ企業論 | 企業に関する基礎知識を学びます。 コーオプ実習での就業体験に向けて、企業の構成や活動、社会との関連性、経済社会における企業とは何かなどについて学びます。 |
学部共通 | コーオプ演習Ⅱ | コーオプ実習に向けて、就業体験の意識づけや実践的なビジネスマナーを取得します。 また、実習先の分析なども行います。 |
専門科目 | 工業化学 | 我々の生活に欠かせない物質が実際にどのように工業的に製造されているか、様々な実例を学びます。
有機材料を主として、化学繊維やプラスチック、油脂、洗剤、ファインケミカルズなどの各種工業製品の材料や製造方法、反応機構、化学プロセスおよびそれらの応用例などについて学修します。これらの各実用例においては、物質やエネルギーのコストが最適化されており、サステイナブル化学との関連についても学ぶことができます。この授業で工業化学に関する多様な知識とサステイナブル化学との関連についての理解しましょう。 |
専門科目 | 化学工学 | 化学工学は化学工場の設計学。研究室での発見を工場にスケールアップします。 実験室であつかう物質の量はせいぜいキログラムやリットルの量までですが、実験室で発見された物質が実際に利用される際には数百トン、数千m3の量を、つくらなければなりません。でも、ビーカー10万個、フラスコ100万個をならべて作業することは不可能ですよね。「化学工学」では、大量の原料を反応させ、製品を安価に作る方法を説明します。化学反応を起こすために必要な物質の輸送、化学反応にはつきものの発熱や吸熱に適切に対応するための「移動現象」を手段として、正に「桁違い」のスケールアップを理論的に取り扱うことができるのです。 |
専門科目 | 触媒化学 | 触媒は、反応速度を増加させ、望みの化合物を選択的に生成する特質をもつために多くの化学品の製造に利用されています。 触媒はいろいろな環境負荷物質の分解・転換にも用いられています。本講義では、均一系触媒、固体触媒、生体触媒のそれぞれについて、構造、電子構造とおよび反応機構を様々な例をもとに学んでいきましょう。 |
専門科目 | 生物化学 | 生物を形作っている分子の性質や細胞内で起こっている反応について学びます。 私たち人間の体は、数多くの細胞からできています。さらに、細胞は様々な分子から成り立っており、その中で複雑な化学反応が起こることで生命は維持されています。これら分子や反応について、化学的な視点で理解します。 |
専門科目 | 電気化学 | 電気化学では、電子とイオンを使いこなすための化学を学びます。 電気化学は、物質内の電子やイオンの移動を制御して化学反応を行う技術です。講義では酸化と還元、電池、電気分解などの基礎からスタートし、電気化学の原理と理論、電気化学にもとづくエネルギーデバイスや機能材料など、基礎から最先端の技術までをスムーズに理解できる様にしていきます。 |
専門科目 | 界面化学 | 化学反応の現場を理解するための界面化学 化学反応が進行する際の「現場」となる、異種物質の接触面に関する化学を学びます。具体的には、固体表面の物性と吸着挙動、ロイド粒子に特有の現象、気/液界面の現象、固/液界面の現象などを理解していきます。更に、界面化学を応用した化粧品やナノ材料、ナノ粒子触媒などの応用例を紹介していきます。 |
専門科目 | サステイナブル環境化学 | いろいろな環境問題の解決はサステイナブルな社会づくりにつながっています。 環境問題は現在の産業社会が持続不能となっている、つまりサステイナブルでなくなっている事が具体的な問題として表面化しているものだとも言えます。それを理解し解決することで、私たちの社会はサステイナブルなものに近づいてゆく。環境問題を理解し、解決することはサステイナブル工学の大きな役割の一つでもあるのです。 |
専門科目 | サステイナブル材料化学 | この講義では、サステイナブル工学を支える様々な有機材料の構造と物性の相関を学び、それらの分子のもつ機能を学びます。 複雑な構造をした分子でもどのような特性があるか分かるようになります。講義では蛍光物質のデモ実験や液晶を使った表示素子の試作など、実際に分子に触れながら構造の特徴を学びます。 |
専門科目 | 応用化学実験Ⅱ | 精密な測定技術とその的確な解析能力を養うことによって、卒業課題でおこなう最先端の研究を遂行する力をつけます。 応用化学実験IIでは、有機化学に関連した実験を行います。例えば、ベンゼンのニトロ化やGrignard反応、Friedel-Crafts反応、Diels–Alder反応といった有機化学反応の基本となる実験を実際に体験できます。また、本実験の特徴として、分液ロートの操作や、禁水系での実験操作といった技術に加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーや減圧蒸留などの精製技術を身につけることもできます。さらに、ガスクロマトグラフィーを用いた目的生成物の生成量の分析や、質量分析計とNMRを用いた未知化合物の構造決定といった最新の機器を用い、実際の研究環境に近い状況で学生実験を行えるように工夫しています。 |
3年前期 | ||
---|---|---|
分類 | 科目名 | 解説 |
学部共通 | コーオプ実習A | コーオプ演習Ⅰ、Ⅱ、コープ企業論、および、2年生までに学修した専門知識を活用し、2ヶ月におよぶ学内外での企業実習体験を行います。 この実習をつうじて、働く意義と責任を実感し、実社会で活躍できる人材へと成長します。 |
学部共通 | サステイナブル工学演習 | サステイナブル工学に必要な基本ツールの使い方を身につけましょう。 私たちの日々の生活のなかで利用するいろいろな「モノ」。それが作られ、使われ、廃棄されるときにどれだけ環境に負担をあたえているのか、それは持続可能か不可能か、以前は曖昧な推定に頼るしかなかった情報ですが、今ではこれを評価するためのデータベースが構築されています。この授業でデータベースの利用法を身につけましょう。 |
専門科目 | 有機化学演習 | 有機化学演習では、有機化学Ⅰと有機化学Ⅱで学んだ内容を、より深く理解するための演習を行います。 この演習を通して、基本的な有機化学の知識を確実に身につけることができます。 |
専門科目 | 物理化学演習 | 物理化学Ⅰと物理化学Ⅱで学んだ内容を、より深く理解するための演習を行います。 様々な化学現象についての良問を解いて、物理化学の目で化学を理解する方法を学びます。 |
3年後期 | ||
---|---|---|
分類 | 科目名 | 解説 |
専門科目 | コーオプ演習Ⅲ | コーオプ実習での就業体験を振り返り、今後の学修に向けた計画・目標を具体化します。 また、現場のニーズ、改善提案などについてまとめ、発表会を開催し討論を行います。 |
専門科目 | サステイナブル工学 プロジェクト演習 |
工学部三学科の学生が共同でサステイナブル工学の課題に取り組みます。 具体的な物品を対とした課題を設定してサステイナブル工学の立場からそのモノがサステイナブルに作られているか、よりサステイナブルにするには何が必要かを考えてゆきます。工学部の三学科をまたいだ少人数グループで共同で課題解決に取り組みます。 |
専門科目 | 量子化学 | 電子の振る舞いに量子力学を適用し、化学の世界の基礎を解明します。 世界は0,1,2,3のような「数(量子)」で特徴付けられる量子力学で支配されています。化学の世界を支配している量子の理解を量子化学では目指します。量子化学は取っ付きにくいのですが、お友達になればあなたの役に立ち、化学の世界の理解を助けてくれます。そんなツンデレ量子ちゃんと仲良くなることを目指します。 |
専門科目 | 光化学 | 光と分子の相互作用の化学、光化学を基礎から応用まで学びます。 通常の化学反応は分子をフラスコにいれ加熱して行いますが、分子が光を吸収して起こる反応が「光化学反応」です。光と分子が相互作用すると通常の化学反応では行えない様々な機能材料を作ることができます。この講義では光化学の基礎から、感光性樹脂や蛍光物質などへの応用まで実際のサンプルの実演を交えながら学びます。 |
専門科目 | 放射線化学 | 放射線の基礎から応用技術を学ぶ。 高速電子や極短波長の電磁波などの高いエネルギーをもつ量子線を放射線と呼びます。その特徴を活用して通常の化学反応では達成できないような様々な反応により機能材料開発に応用されています。たとえば、ボタン電池はすべて放射線グラフト重合法により生産されています。また、放射線を活用して燃料電池車用材料や医療機器の滅菌、安全な食料品の製造がおこなわれています。本講義では放射線の基礎から、それを用いた機能材料開発の応用まで学びます。 |
専門科目 | 有機合成化学 | 有機合成化学は、これまでに有機化学で学習した考え方をもとに、複雑な分子を合成するための反応の設計方法、合成戦略を学びます。 同じ分子でも様々な経路で合成することができますが、より良い合成反応とはどのようなものかについて議論を深めることができます。また、最先端の有機合成反応についても分かりやすく紹介しています。 |
専門科目 | 工業物理化学 | 材料物性を理解するための基礎化学である物理化学を駆使して実用材料を調べます。 実用化されている機能性材料は、金属材料、セラミック材料、エネルギー材料、磁性材料、光機能性材料をはじめ、多種多様です。これらの材料の性質や反応について解釈するため必要な、固体の電子論や統計熱力学といった、高校では習わなかった内容についても理解が深まります。 |
専門科目 | 無機工業化学 | 私たちの生活に役立つ無機化合物や金属錯体の製法・性質・役割について学びます。 無機化学で学ぶ原子・イオン・分子などが示す、様々な性質を利用した先端無機材料、固体触媒や遷移金属触媒などを例にして、無機化合物や金属錯体が現代社会にいかに役立っているかを学びます。またそれを理解するための発展的な無機化学も学習します。 |
専門科目 | サステイナブル エネルギー化学 |
持続的な発展を可能とする社会の実現について、エネルギーの面から考えていきます。 持続的に発展可能な社会を実現する上で、エネルギーは最も重要かつ緊急性の高い課題となっています。「サスティナブルエネルギー化学」では、現在主流のエネルギー供給システムから、将来主流となる事が期待される様々なエネルギー供給システムについて学び、社会での持続性について的確に判断する能力をつけていきます。 |
専門科目 | サステイナブル 化学特別講義 |
サスティナブル化学を先導する外部研究者による講義 サスティナブル化学に関する実践的で幅広い知識を獲得する事を目的とし、最先端の研究を推進している外部研究者を講師としたオムニバス形式の講義を行います。 |